2009/12/08

上海バンスキングふたたび!

「上海バンスキング」が元オンシアター自由劇場のメンバーで再び上演されるそーです。→ここ
大阪で見たのは20年以上むかし。毎日ホールだったかなぁ。
吉田日出子の歌声をまた聞きたい!

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2009/11/21

サンドイッチ食べて浮世絵をみてお芝居見物。

20日。翌日から三連休だと思うとウキウキしますね。この連休中は仕事はしないのだ!
で、その前哨戦というわけではないのですが、金曜日は午後から半休をとってお遊び。みんなが働いている時に好きなことをして遊ぶ気分というのは実にいいものです。わはは。

お昼ごはんは新橋の小川軒へ。いつもは会社近くで600円のお弁当を買っているけれど、こういうときは気分が大きくなっているので2千円くらいまではOK。夕方からお芝居見物なので軽くすませようとミックスサンドとホットコーヒーにしました。スモークサーモンとツナと卵でした。洋食屋さんのサンドイッチはおいしいです。「具をパンに塗りました」って感じではなくて「具をパンにはさみました」というまともなサンドイッチを食べたのは久しぶり。フレッシュレタスの分量もほどほど。卵がおいしかった。これで850円(だったかな)はお手頃だと思います。小川軒はブレンドコーヒーがこれまたおいしいのだ。〆て1500円。

4時半の開演には時間があったので三井記念美術館へ浮世絵を見に行きました。高橋誠一郎コレクション展の第三期。平日の午後なのに結構な人出でした。年輩の人だらけ。高橋誠一郎氏は鈴木春信が好きなんですな。今回もたくさん出ていました。春信の描く子供は本当にかわいくてたまらない。春信の視線の優しさを感じます。
他にも印象的な絵がいくつかありましたが、やっぱり女を描いたものがいいです。花魁が馴染みの若旦那に悋気して(花魁が若旦那の)襟ぐりつかんで喧嘩している絵がありました(^^)。同じく花魁と旦那の喧嘩をかわいい禿が必死にかばっている絵もありました。花魁がお風呂に入っている絵もあったなー。

半蔵門に移動して夕方から国立劇場でお芝居。團十郎と籐十郎の奮闘公演。成田屋は出てくるだけでパッと舞台が明るくなります。何ていうことないんだけれど、好きだ。本当に長生きしてください。
籐十郎はスゴイですね。あらゆる意味で。歌舞伎界の川柳川柳であります。ますます元気。
面白かった。お芝居みると気持ちがスッとします。またがんばって働こう。

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2009/11/18

久しぶりに書店に寄ったら。

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★書店に寄ったら川柳師匠の『ガーコン落語一代』が文庫本になっていた。→ここ。我が家にはハードカバー版があるけど、文庫本で見たら欲しくなっちゃうなー。(買わないけど)

★松井今朝子『圓朝の女』も発売になりました。読みたいなー。松井今朝子といえば図書館で『辰巳屋疑獄』(ちくま文庫)を見つけたのでさっそく借りて読みました。予想通りというか、やっぱり面白かった。
江戸時代、大坂の大店で起きた跡継ぎ問題が役人まで巻き込む巨大疑獄事件になってしまう、その顛末。清張が好きそうな話しですな。奉公人を狂言回しにして込み入った筋を語らせるところがミソで、まるでお芝居を見ているような気になります。

★1月の歌舞伎座の演目がやっと出ました。→ここ。一等にまんえんですかっ。ひょえー。
そんでもってまた『勧進帳』ですかー。今度は成田屋の弁慶。
ふーん・・・って見てたら、なんと『松浦の太鼓』をやるんですねっ。私、今までみたお芝居(といってもわずかですが)の中でも『松浦の太鼓』が一番好きなお芝居であります。どうってことないお目出度い話しなんですが、播磨屋演じる調子のいい松浦のお殿さまが最高にご機嫌で、楽しいったらないです。2年前に国立劇場でやったときは、3回も見に行った。うー。これだけでも見たいなぁ。

★ひえー。神保町シアター、次回の特集は『田宮二郎と天知茂』という男前対決です。→ここ。こまったー。12月になったら雷蔵の映画祭も始まるのだ。仕事しているどころじゃないですな(笑)。

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2009/11/06

かなでほんちゅうしんぐら

12月・国立小劇場での「社会人のための文楽鑑賞教室」のチケットをとりました。演目は『仮名手本忠臣蔵』。
どこでもそうだけれど、電話で予約をすると必ず「○月○日の夜の部、『勧進帳』がある方ですね」という風に念を押されます。今回も電話の向こうで「○月○日の・・・えー・・・、かり、な・・・」と始まったので思わず「かなでほんちゅうしんぐら」と言ってしまいましたが、電話を切ったあとで、あのあと、どうつなげるのか聞いてみたかったなー、黙ってればよかったと思ういぢわるなわたし(^^)。

歌舞伎の外題は漢字ばっかりで何が何やらだけれど、なんとなーく慣れてくると、それもまたステキに耳に心地よくなってきました。例えば・・

 『積恋雪関扉』(つもるこいゆきのせきのと)
 『妹背山婦女庭訓』(いもせやまおんなていきん)
 『梅雨小袖昔八丈』(つゆこそでむかしはちじょう)=髪結新三
 『雪夕暮入谷畔道』(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)=直侍
 
んで、一番好きな外題は『盟三五大切』(かみかけてさんごたいせつ)かなー。『盟』で「かみかけて」と読ませるところがかっこいいです。

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2009/10/10

今月の歌舞伎座。『渡海屋・大物浦』は必見。

8日。歌舞伎座夜の部に行きました。演目は『義経千本桜』で、播磨屋の『渡海屋・大物浦』、音羽屋の『吉野山』『川連法眼館』です。いやはや、見終わったあとのこってりとした満足感。特に『渡海屋・大物浦』はしびれました。幕が引かれたあともしばらくは身動きできなかった。

船問屋「渡海屋」に滞在しているのは頼朝に追われている義経一行。実は「渡海屋」は源氏に破れた平家の隠れ蓑なのです。主人銀平は平知盛、妻のお柳は安徳帝の乳人典侍の局、子供は安徳帝。銀平は義経一行を送り出したあと知盛に姿を変え、家臣を従えて義経を討ちに行きます。ところが知盛側の形勢は悪く・・・

知盛は吉右衛門、典侍の局が玉三郎、義経が富十郎、弁慶が段四郎、他に歌六、歌昇という配役。吉右衛門の知盛がいいのはもちろんのこと、富十郎の義経がよかった。御歳80歳の義経ですが若々しく格調高く、何と言っても吉右衛門の知盛を受けとめるには、このくらいの役者さんでないと務まりません。復讐の鬼となった血だらけの知盛を諭す場面のやりとりの緊張感といったら!
弁慶に首にかけられた数珠をひきちぎり、憤怒の形相の知盛も、義経に助けられた安徳帝の言葉でついに気持ちが折れてしまいます。しかし源氏を恨む気持ちから逃れられない知盛。知盛は平家の怨霊にとりつかれているのでしょう。そんな知盛が哀れでなりません。吉右衛門はその心の動き、苦しみを内に込めた演技の中に表していて見事でした。

現世ではもう救われない知盛は義経に安徳帝の行く末をたのみ、自分は大きな碇を重しに海の中へ消えていきます。それを花道に佇んで見送る義経。このとき義経は何を思うのか。鎮魂だけではないように私には思えました。安徳帝を連れて静かに立ち去っていく義経一行の行く末も明るいものではなく、このお芝居全体がなお一層哀れでなりません。最後に弁慶が吹く法螺貝が劇場に鳴り響きました。

男達の影に隠れた感じの玉三郎ではありましたが、やはり存在感は並大抵のものではなく、味方が次々と討ち死にしていくなか、十二単姿で安徳帝を抱いてキリリと正面を見据えたまま館から外への数段の階段を下りていく姿なぞ、気品に満ちていて感心しました。もはやこれまでと安徳帝共々海へ・・・という場面で「いかに八大竜王」とキッと天を見据えるところなどはゾッとする美しさで椅子からずり落ちそうになりました。

吉右衛門はいいですなー。風格があります。それだけで客席を納得させちゃう。渡海屋主人銀平として花道を登場するところの姿のよさっていったら、あーた、これで惚れない人がいたらその理由を聞きたい。入り口で家の中の様子をうかがう場面のかっこよさ。ほれぼれ。

白装束で登場する平家の武将たち(家臣の相模五郎なぞは髑髏付きの鉢巻きをしてる)、知盛入水、最後の花道の場面など、歌舞伎らしい演出も堪能しました。
これみよがしの派手な演技のない、大人にしかわからないお芝居でございました。
もう一度見たいです。一幕見席に行ってみようかなー。

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2009/10/07

明日は台風。

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大きな台風が今夜遅くには上陸するようで、今日は1日台風の進路を気にしながら仕事をしておりました。
・・・というのは、明日、歌舞伎座の夜の部へ行く予定なのです。遊びで気になって申し訳ない。
でも、本当に楽しみで楽しみで仕方がないのですよ。
先日買った洋服も、明日おろすつもりで用意していたのだ。台風なんて許さん。

演目は『義経千本桜』。
『渡海屋・大物浦』では知盛を吉右衛門が、『吉野山』『川連法眼館』では菊五郎が源九郎狐をやります。それだけで期待大なのに、まわりを固める役者さんがこれまたよくて、特に『渡海屋・大物浦』はすばらしいらしい。私がよく読んでいるブログでも、普段は辛口の評をするブロガーがみなそろって絶賛してるんだもん。それだけで気分が盛り上がるってもんです。

明朝の通勤電車は間引き運転らしい。午前中は仕事するつもりなんですが、果たして無事に会社へたどり着けるのでありましょうか。

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2009/08/18

下町ダニーローズ「鉄拐」の簡単な感想

13日。
仕事が終わってから紀伊国屋ホールでお芝居。志らく師匠主催の下町ダニーローズによる「鉄拐」であります。市馬師匠が役者さんとして出演するのだ。夫と出かけました。

最初に志らく師匠が落語の「鉄拐」を一席。その後日談としてのお芝居が1時間半ほどだったのでしょーか。
お芝居のほうは、「う~ん」という感じ。もちっとテンポがよければなぁ。初日なので、全体に固かったのでしょーか。悪いお芝居ではないと思うので、そこが残念でした。もうちょっと何かあれば、「上海バンスキング」のような、エキゾチックで、夢と現実の間のをいくような、もっと不思議な印象のお芝居になったように思います。
お芝居というのは難しいなぁ。歌舞伎に限らず、長い間上演されて、残っているお芝居というのは、やっぱり「よくできている」のであります。

市馬師匠は、狂言廻しっぽい牧師さんの役。こちらはたいそよろしゅうございました。楽しそうだったしね。噺家さんらしい独特の間で、客席を引き込んでいました。やっぱ歌うまい。
準主役の、なべおさみが芸達者なところを見せていました。キャリアの差か。
志らく師匠は、声もいいし、なんつーか、人をひきつけるものを持っていました。人気があるの、わかります。一度きちんと落語を聴いてみたいです。
タンバリン芸人というゴンゾーさんが面白かった。市馬師匠、好きそう。そのうちご自分の独演会にゲストで呼ぶんじゃないかなぁ。

夫は昔、お芝居をよく観ていて、紀伊國屋ホールは久しぶりだと懐かしそうでした。
私は、むかーし、自由劇場なぞをちょこっとだけ見ていたので(じつは日本維新派なぞも観たことあり)、久しぶりに演劇の空気を吸って、たまにはいいなーと思ったことでした。

9時過ぎに終わったので、晩ごはんに桂花ラーメンを食べて、仕事しに、も一度会社へ戻るという夫と別れ、帰宅しました。

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2009/06/22

『華果西遊記』@国立劇場

19日。19時開演の社会人のための歌舞伎鑑賞教室です。
仕事帰りに行けるしお値段も手頃ってことで(あぜくら会会員価格で\3,420)毎回出かけています。本公演の前に30分程度の解説もあって、これも毎回趣向を凝らしたもので楽しい。今回も友人を誘って行きました。猿之助一門による西遊記です。

解説「歌舞伎のみかた」は笑三郎、春猿が舞台に出てきて「歌舞伎」の文字に表される「歌」「舞」「伎」の三つのテーマに沿って歌舞伎の紹介をしていきます。「歌」は音楽。大太鼓による効果音、『華果西遊記』で使われる義太夫、常磐津の聴きくらべでした。「舞」では春猿が女形の踊りを披露し、「伎」は見得、ツケ、後見といった歌舞伎独特の演出方法の紹介でした。特に後見(黒子)は歌舞伎では「見えないもの」というお約束があるなど、これから見るお芝居に関連した説明をギュッとコンパクトにまとめ、最後は、登場や退場、ここぞという場面では遠慮なく拍手をしてくださいと言って終わりました。

配役
孫悟空:右近 三蔵法師:笑也 猪八戒:猿弥 沙悟浄:弘太郎 西梁国女王:笑三郎 西梁国女王の妹:春猿

猿之助一門のお芝居は初めて。みんな澤瀉屋(おもだかや)なので、かけ声は「右近!」「笑三郎!」と名前を呼んでいました。役者さんそれぞれのご贔屓さんも、大勢来ていられるようで、いつも見てるお芝居とはちょっと違った雰囲気。

女ばかりの国にやってきた三蔵法師一行、恋煩いで寝込んでいる妹の様子をみてほしいと女王さまに乞われ、しばらく逗留することになりますが・・・
1時間ほどの上演時間がアッという間の楽しい一幕でした。若手中心のせいか元気な舞台で、沙悟浄役の弘太郎が一生懸命。右近の孫悟空をはじめ、猪八戒、沙悟浄みんなに愛嬌があって、天竺へ向かう長い旅の様子を彷彿とさせます。孫悟空はぴょんぴょん飛び跳ねながら常磐津に合わせて妖術をみせていきます。3人で(3匹か?)棒を使ったやりとりは、寄席の大神楽をみているよう。捕らわれた三蔵法師たちを助けに行く場面では孫悟空の分身(孫悟空のお化粧と格好をした子供達!)がいっぱい出てきて、右近の孫悟空とかっぽれを踊ります。かわいい。最後の立ち回りのシーンまで、歌舞伎の美味しいトコどりで一気に見せました。
客席も巻き込んで舞台を作っていくよう。歌舞伎には珍しいカーテンコールもありました。猿之助の演出力を強く感じました。一緒に行った友人たちも楽しんでくれたようヨカッタ。猿之助一門のお芝居、機会があればもっと見てみたいですー。

お芝居を見ると、また他の舞台も見に行きたくなりますなー。悪循環(笑)。

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2009/05/13

五月大歌舞伎@新橋演舞場の簡単な感想

お芝居見物は2月の初日に歌舞伎座へ行って以来。先月の『伽羅先代萩』、吉右衛門が六助の『毛谷村』はぜひ見たかったのだけれど、時間がとれなかった。5月の演舞場は吉右衛門が座頭の恒例の舞台。昼の部の『金閣寺』(吉右衛門の松永大膳なんて絶対見たいではないですか)、夜の部の『鬼平犯科帖』が見たいので、早々に昼夜通しでチケットを取りました。疲れるから、別の日にしたいのだけれど、休みがとれないもんで(泣)。
しばらくお芝居を見ていないと「別に見に行かなくてもいいかなー」と思うけれど、やっぱり生の舞台はキラキラきれいで、明るくて、心の澱が溶けていくよーな気がします。
幕内にロビーに出たら、H嬢とばったり。「今日だったのー!」とお互いびっくり。
以下、簡単な感想。

昼の部
 『祇園祭礼信仰記 金閣寺』
演出も役者さんの衣装も舞台装置も、とにかく派手で歌舞伎らしい好きなおはなし。
吉右衛門の松永大膳は安心して見ていられます。ゴージャスな寝間着にガウンというようないでたち、王子という独特の髪型、「国くずし」という悪役です。にじみ出る「悪」と「色」、存在感。とてもよかった。こういう役は力のある役者さんじゃないと舞台に負けてしまう。
女方の大役である雪姫は芝雀が初役で。桜の木に縛られた雪姫が桜の花びらを使って足で鼠を描くと、その鼠が本物の鼠になって縄を食いちぎるという場面。雪姫一番のしどころで、芝雀はそこを家に伝わる型、人形ぶり(文楽の人形のふりをする)で演じました。私はとても面白いと思いました。その場面にかかると、浄瑠璃の三味線が二挺になって、「とざいとーざーい」と黒子が出てきて太夫などの紹介をし(文楽だー!)、雪姫の後ろには黒子がついて、本当にお人形になって演じます。こういう人形ぶりの演出は初めてみたし(『阿古屋』の岩永が途中で人形ぶりになったけど)、私は劇中劇のような感覚で楽しく見ました。お芝居は何も一つの型で演じる必要はないのだろうし、こういう「家の型」もどんどんやっておくべきだと思います。そういう点では落語も同じ。
真柴久吉役の染五郎もよかった。もちっと線が太くなればもっといいのですけど。こういう役の衣装は五月人形の桃太郎さんみたいで、派手でいいですなー。

 『心猿(しんえん)』『近江のお兼』
踊り。最初の踊りから次の踊りに変わるのは、舞台上で。馬の引き抜きは初めてみた。たのしー。


 『眠駱駝物語 らくだ』
落語の「らくだ」を岡鬼太郎が歌舞伎にしたもので初演は昭和の初め。初代の吉右衛門がやりました。去年の夏、勘三郎、三津五郎のコンビで見ました。その時は大爆笑の舞台でしたが、今回はそうでもありませんでした。お客さんもどう反応していいのか困っているような感じ。
去年の演出とは最後の場面が違っていて、今回の舞台は初演の形に近いのではないかと思いました。正岡容の随筆で、初演時の『らくだ』の舞台を結構けなしている一文があって、後味の悪さについて述べていたのを思い出したので。もともと「らくだ」なんていう話しは後味の悪い、イヤな話しだもんね。市馬師匠の「らくだ」は、そこをすっきりさせて好きですけど。
吉右衛門は播磨屋の芸を残していく事に心を砕いているように思うので、今回の舞台もその一つかと。


夜の部
 『鬼平犯科帳 狐火』
昼の部はおばちゃんばっかりだったのに、夜の部は男性の姿が目に付きました。
鬼平はもう当代吉右衛門しか考えられないです。「火付盗賊改方、長谷川平蔵である」と登場するところなんて「テレビと一緒だー」と心の中で叫ぶわたし。
ここでも芝雀が奮闘。錦之助のいい男ぶり、染五郎のヤクザな雰囲気がよろしい。こういうちょっと屈折したところが染五郎はとてもいいと思います。もうちょっと線が太くなればなぁ(何度もいうけど)。いつか『文七元結』の長兵衛なぞを見てみたいです。笹沢左保の股旅ものとか似合いそう。

 『於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり) お染の七役』
福助が七役を早変わりで見せます(このお芝居、福助が児太郎時代に南座で見てます。今回筋書きを見て、昭和59年だったと知りました)。
福助、ちとやりすぎ・・・の感は否めませんが、ショーアップとみれば、これもアリかなという気もします。事実、楽しかったし私の後ろの席の「歌舞伎は初めて」という女性グループは「面白い!」と喜んでいました。
江戸時代のイリュージョンってところか。筋はあってないようなもんです(笑)。こういう適当さも歌舞伎の好きなところなんだなー。私は大詰の「道行の場」が楽しかった。常磐津の踊りで話しが進んでいきますが、これまた派手でよろしい。
鬼門の喜兵衛役の染五郎が、想像以上によかった。


全体のお芝居を通して、脇役の役者さんがよかったです。大好きな歌六はもちろん、段四郎、歌昇、錦之助も適役。吉之丞、歌江というベテランが出ていたのがとてもうれしい。夫がご贔屓の芝のぶちゃんも、セリフいっぱいのお役で登場。彼女(とあえて言わせてもらう)は「絶対女だっ」と言い張る我が夫なのであります。好みらしい(笑)。

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2009/02/22

訃報:中村又五郎丈死去

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お芝居を見始めてまだ日の浅いわたくし。悔やまれてならないのが、中村歌衛門と中村又五郎の舞台を生で一度も見ることが出来なかったことです。もっと早くにお芝居が好きになっていれば、歌衛門にも又五郎にもじゅうぶんに間に合ったのになぁ。まぁ、その時は、歌舞伎なんかにはぜーんぜん興味がなかったのですから、仕方がないと言えばそれまでなんですけどね。

歌舞伎役者の中村又五郎さんが亡くなりました。毎日新聞のニュースを貼っておきます。→ここ

又五郎さんくらいの人になると、亡くなったと同時にその人が受け継いできた芸も消えてしまうわけで、ぜーんぜん関係のない、観客の一人である私も残念やらさみしいやら、とても悲しい気持ちになりました。
またニュースで吉右衛門が「播磨屋(吉右衛門家)も私一人になってしまいました」とコメントをしているのを読むと、泣けてきました。

又五郎さんの舞台は見ていなくても、TVドラマでは何度か見ていて、ひょうひょうとした、さわやかな演技、存在感が目に焼き付いています。『剣客商売』の秋山小兵衛をやってるし、吉右衛門の『鬼平犯科帖』にも何作かに出演しています。

また池波正太郎が贔屓にして『又五郎の春秋』という本を書いています。芝居好きが好きで、又五郎が好きな池波正太郎の愛情があふれた、私のお気に入りの本です。興味のある方はぜひご一読を。

又五郎さんのご冥福をお祈りします。

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