2010/01/07

仕事始め(今さらですが)

5日からお仕事が始まりました。私が所属するグループでは、年始早々人事異動があったところに新人さんが入ってきて、いきなりバタバタしています。
それでも仕事始めの夕方からは会議室でちょっとした新年会。空きっ腹にビールとワインをちゃんぽんした頭で残業したのでフラフラになりました。

今年は文楽を見るのだ。2月に国立劇場で文楽公演があるので、それに申し込むべく、あぜくら会(国立劇場友の会)の先行予約に電話するも、案の定、ほとんど席はうまっていました。発売初日の夕方だったんだけどなぁ(午前中は電話がつながらないので)。仕事が終わってから行ける第三部(18:30開演)だったからなのかもしれませんが。まずは2月は文楽で『曾根崎心中』。

6日は夕方に切りよく仕事が終わったので、新宿で雷蔵の映画を見てきました。せっかく映画祭をやっているので、もっと見たいのですが(前売り券も買ってるし)なかなかねぇ。

『眠狂四郎 魔性の肌』1967年。眠狂四郎シリーズの中でも好きな映画です。荒唐無稽ともいえるストーリーなれど(眠狂四郎はどれも荒唐無稽ですが)、ちゃーんと時代劇になってるし、雷蔵の佇まいは美しいし、成田三樹夫は出てるし、鰐淵晴子はかわいいし。息も絶え絶えの鰐淵晴子を、ひしと抱きしめるシーンには、思わずうるるっとしちゃいます。大映京都の映画はセットがとてもきれいなのですが(どんな映画でもきちんと作りこんである)大画面でみると、それがよくわかります。
でも私がこの映画で一番好きなのは、川原に五色の布がハタハタとひらめくシーンであります。風の音を聴いているだけで気持ちがよくなります。その中でのチャンバラとなるわけですが、これがまたよろしい。雷蔵の『眠狂四郎』の中では、『無頼剣』の屋根の上のシーン、『女地獄』の雪のシーン共々「ラストのチャンバラ・ベスト3」に入るですよ。あー。『女地獄』も見に行かねば。
映画館のロビーで友人とばったり。見終わった映画の話しをいろいろしながら帰りました。

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2009/12/15

いい男二本立て。


14日。有給とってお昼は国立劇場でお芝居見物。夕方からは友人と一緒に新宿で市川雷蔵の映画を2本見ました。疲れるかなーと思ったけど、さほどでもなかった。満足感があると疲れなぞ吹き飛びますな。

映画は『眠狂四郎無頼剣』と『ある殺し屋』。今日は妙にセリフが体の中にどんどん入ってきました。両方ともDVD持ってるから自宅で何度も見てるんですけどねー。『無頼剣』は半分は天知茂の映画です。ラストの対決の場面は何度見ても椅子からずり落ちるほどカッコイイです。雷蔵の表情がまたいいんだな。それは、こういう結果(大勢の人生を狂わせ、果ては江戸に大火災を巻き起こして何の罪のない江戸庶民を路頭に迷わせる事になった)ご公儀への怒りであるなぁとしみじみ感じたことでした。

お昼は吉右衛門、夜は雷蔵と、いい男二本立てな1日でした。口跡のいい男二本立てでもいいや。お芝居には雷蔵と一緒に武智歌舞伎で勉強した富十郎も出ていたしなぁ。
雷蔵が生きて元気でいたら、お芝居で見た『頼朝の死』の頼家役なんてぴったりだったろうと思いました。

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2009/10/16

大雷蔵祭の上映スケジュールがでました。

大雷蔵祭の上映スケジュールが出ました。→ここ
「ある殺し屋」と「赤い手裏剣」のニュープリント版!は仕事帰りに行けそうです。
年明け早々「陸軍中野学校」三昧というのもいいなぁ・・・なぞと想像するだけでにやにや。年末年始は、仕事と映画と落語の予定をどう調整するかがモンダイです(^^)。

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2009/07/18

「没後40年特別企画 大雷蔵祭」この秋に!

昨日、17日は市川雷蔵の命日でありました。亡くなって40年になります。それなのに、いまだにその存在感が色あせないのは、雷蔵のもつ品の良さにあると私は思います。それが、たとえ自分の意に添わない映画であっても手を抜くことなく真摯にカメラに向かう姿や演技につながり、やがて内面からにじみ出てくる何ともいえない色気となって現れてくるのだと。それは市川雷蔵しか持ち得ないものです。

そんな市川雷蔵の映画祭が10月から始まるそうです!→ここ
上映されるその数、なんと100本!ひょえー。

村松友視『雷蔵の色』を読んでいたら、無性に映画が見たくなってしまい、「やっぱり狂四郎よねー」と『眠狂四郎 無頼剣』を見てたら、改めていろんなところに感心してしまいました。
大映京都が誇るセットの美しさ。影の中に影を作るライティング、奥行きのあるカメラワーク(今の映像はどうしてもベタッとした印象が残るのだ)。ちょっとした場面に登場するだけの脇役さんにまで雰囲気があります。はぁぁ。
ラストシーン、天知茂演じる愛染との一騎打ちの場面での雷蔵狂四郎の美しさといったら、あーた、映画の大画面で見ると本当に椅子からずり落ちますよ。
また大画面で見られるのねー。他にも見たい映画がいっぱい。はや上映スケジュールが出ないかな。10月からは予定を組むのが大変になるかも(^^)。

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2008/07/16

現代劇の市川雷蔵

珍しく早く帰ってきた(といっても10時前ですが)夫とスカパーで放送していた『若親分喧嘩状』を見ました。市川雷蔵主演の任侠映画なのだ。シリーズもので何本か作られました。雷蔵にヤクザは似合わなーい!と、実はちょっと苦手な映画なのですが、それでも雷蔵のよさには変わりがありません。『喧嘩状』ではオープニングで、ナゾの中国人に扮した雷蔵が中国女性を助けるシーンがあります。角刈りに中国服、そして真ん丸黒メガネをかけた雷蔵が、ぞくぞくするほどかっこいいのだ。夫と「ふぁぁぁぁ」と情けないタメイキをついてしまいました(^^)。現代劇の市川雷蔵は好きな夫なのであります。

その余波で夜中に『陸軍中野学校開戦前夜』のDVDを見てしまいました。「陸軍中野学校」もシリーズもので5作あります。増村保造が監督をした一作目がダントツにいいけど、その後に撮られた4本の映画もそれぞれ味があってとてもよろしい。監督は、森一生、田中徳三、井上昭(2本)。私は特に井上昭監督の最後の2本が大好きです。
開戦間際、暗躍する国際スパイと丁々発止とやりあう情報部員・椎名次郎。この椎名次郎役の雷蔵がいいんだなぁ。クールで有能な情報部員って役柄がぴったりで、娯楽映画なのに妙な甘さがないところがよろしい。スーツをきっちりと着こなした姿もよく、夫に言わせると「男が惚れる」魅力があるそーです。

市川雷蔵というと時代劇ってイメージがあるけれど、現代劇の雷蔵もちょんまげ姿とは別の魅力満載。『ある殺し屋』なんて最高。
そういえば17日は雷蔵の命日なんだなぁ。

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2007/07/29

アッと言う間に週末じゃ。

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←塩原温泉で食べたソースかつ丼。おいしかったー!

今週はお仕事が忙しかった。おうちに帰ったらヘロヘロで何もせずにバタンキュ。アッと言う間に一週間が過ぎて、気が付いたら週末であります。今日は選挙です。なんだかスゴイ事になっていますね。四国で自民党が全滅ですか?片山幹事長も落選しちゃったようだし。

私は昨日、夫と期日前投票をしてきました。夫が仕事で日曜日には行けないというので、私もそれに便乗した次第。一昔前は不在者投票をするのは面倒でしたが、今はレジャーでもOKだし、用紙1枚に住所等を記入するだけ、つべこべ言われないので楽。いい事だと思います。
私が投票に行ったのは昼過ぎ。結構な人出でびっくりしました。

そのあと三井記念美術館で開催中の『 美術の遊びとこころ「旅」』を見てきました。これがよかった!

今日はおうちでごろごろ。午後から美容院へ・・・と思うも雨が降ってきたのでヤメにしました。雷も鳴っていたし。いったんは雨も雷もやみましたが夜からまた雷雨。横浜では停電になっているとか。私が子供の頃は、よく停電したなー。

ごろごろしながらTVで映画を何本か。

長谷川一夫、山本富士子、市川雷蔵共演の『源氏物語 浮舟』を見ました。光源氏の嫡男、薫の君(長谷川一夫)と恋仲の浮舟(山本富士子)。その浮舟に享楽的な皇子である匂宮(雷蔵)が横恋慕するというおはなし。
薫の君と浮舟は式を挙げるまでは・・・と清い関係。それを知った匂宮は強引に浮舟の操を奪ってしまいます。この雷蔵がいい。人の事なんか全然考えていないお公家さまがぴったり。イヤなヤツなんだけれど品があるから妙な存在感があって、長谷川一夫より、よっぽどいいやーん!と思ってしまいました。

溝口健二は『雨月物語』『赤線地帯』『お遊さま』。なんとなーく難しい(面倒くさい)映画のようなイメージがあるけれど、実際に見るとわかりやすくて、面白い。「これからどうなっていくんだろう」と惹きつけるものがあるのです。映像もきれいだし、溝口健二、ちょっと見直しました。

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2007/07/19

市川雷蔵三本立て

7月17日の雷蔵の命日にあわせて、毎年京都みなみ座では雷蔵の映画祭が行われているそーな。今年のラインナップは13本。中でも『お嬢吉三』は以前から見てみたいと熱望していた映画だったので、それがかかる今日、午後から有休を取って京都まで往復してきました。

有給の申請は以前からしていたのだけれど、正直、仕事の忙しさを思うと少し躊躇するところもあったのです。今日も朝から積み上がっていく書類の山を見ていると気持ちが揺れてしまいましたが、だからといってがんばって仕事しても何も変わらないんですよねー。昨日と同じ今日になっちゃう。急ぎの仕事だけ仕上げて、少し早めに会社を出発、12時過ぎの新幹線に飛び乗りました。

今日見た映画は以下の3本。
『陸軍中野学校 密命』1967年 監督:井上昭
『博徒ざむらい』1964年 監督:森一生
『お嬢吉三』1959年 監督:田中徳三

無理して行ってよかったですー。いろいろ感じるところはあったけれど、三つの違った雷蔵の目、その魅力を堪能できたのが一番だったかも。『密命』での素顔に近い目、『博徒ざむらい』の凄惨な目、『お嬢吉三』のピチピチ飛び跳ねているような若い目。
メイクは自分でされたそーなんですが、役の雰囲気によってあれだけ違った目の演出ができるっていうのも、市川雷蔵という役者の魅力だなーと再認識した次第。
これでまた、明日からがんばれまする。

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2007/06/03

『赤い手裏剣』という映画

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←佐賀の蔵元、東一の梅酒。左から、ノーマル、紫蘇、黒糖。どれもおいしかったけれど、特に黒糖はよかった。濃いんだけれどしつこくなく、〆の一杯には最適。

先月、新文芸坐で開催された市川雷蔵の特集上映が縁で出会った方々と、またもや雷さまのお話しをいたしましょう!と『玉椿』でミニオフ会。わいわいと楽しいひとときとなりました。話しは尽きず。

みなさん、お若いのですよ。私より年下の方がほとんど・・・なれど、40年近く前に亡くなった人に、こんなに夢中になるのはどーしてなんでしょ。話題にのぼる映画なんて、50年ぐらい昔の映画なんですよー。

その中で話しに出たのが『赤い手裏剣』という映画(1965年・田中徳三監督)。上映会で『大殺陣 雄呂血』との2本立てで上映されたのです。
私にしてみればお目当ては『雄呂血』で『赤い手裏剣』はおまけでした。『眠狂四郎』や『陸軍中野学校』などなど、代表作ともいえるシリーズものの中、ポコッと作られた一本で、映画評もよくないし、全然期待していなかった・・・なのに、これが私のツボにはまったというか、終わってみれば「大好き・・・かも」の映画になっていたのだから、映画は本当に見てみないとわかりません。

そもそも先に『雄呂血』を見て、こっちは脱力感と共に「はぁぁぁ・・・」と、何とも言えない気持ちになっているわけです。そこで『赤い手裏剣』が始まって・・・。洋風ともいえないヘンテコな髪型、黒い皮の上下に、でも時代劇だから足下は草鞋といういでたちの雷蔵がパカパカ馬に乗って登場するんだから、椅子からずり落ちながら、もう本当に「これからこの映画はどうなんてしまうのだろう・・・」と不安300%。でも画面がいいなぁ・・・と思ったらそこはさすがの宮川一夫。

三つのヤクザの親分に牛耳られて荒れる一方の宿場町にやってきた浪人・伊吹新之介(雷蔵)が、なんだかんだとうまいことやってヤクザを退治して、最後はパカパカお馬に乗って去っていくという、マカロニウエスタン時代劇です。

欲のかたまり、色仕掛け全開の飲み屋の女将、春川ますみがいいんだなー。ヤクザの親分は、山形勲、須賀不二男に吉田義夫と説明のいらないうれしい顔ぶれだし、伊吹をつけねらう北風の政・南原宏治のオーバーアクションもよろしい。濃い出演者の中、雷蔵演じる伊吹だけがさわやか。最初、皮の上下で登場した雷蔵は、宿場町で白の着流し姿なんですよー。これも絶句。

しかーし。みているうちに、違和感がなくなってきて、雷蔵はものすごーくかっこよく見えてくるし、多少おまぬけなヤクザも憎めないし、どんなシーンも絵になっているし(カメラマンの力でしょーね)、なんだかよくわからないけど、見終わったあと晴れ晴れとした気分になったのでした。
いい映画とは申しません。誰にでも勧められる映画でもないけれど、私は大好きだー。
たぶん、映画館で見たっていうのもよかったんでしょうね。DVDが出たら買っちゃうかもー。

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2007/05/18

雷蔵の冴えた眼差しだけは変わらない。

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はぁぁぁ。新文芸坐で開催中だった市川雷蔵の上映会も今日で終わってしまいました。今週は日曜日から日参。毎日エンジン全開で仕事をすませて、大あわてて池袋に向かい、映画2本見て幕間におにぎり食べて帰宅は11時すぎ・・・という生活を続けていると、世の中で何がおきているのかわからなくなります。どうでもよくなる(笑)。
21日間の会期中、最初は2,3回行ければいいなーって考えていたのです。でも行き始めるとそうは言っていられなくなりまして。私が出入りしているファンサイトやmixiのコミュニティでも同じような人が多いようで、もうどうにも止まらない。最初は空席が目立ったのに、だんだんとお客さまも増えてきて、今日はほぼ満席となりました。雷蔵ファンの人たちとお会いできたのもよかったです。映画を見終わったあと「はぁ・・・」とタメイキをつきつつ、お話しするのがまた楽しみ。

最終日の今日は『眠狂四郎炎情剣』『眠狂四郎無頼剣』の2本立て。いい組み合わせだなぁ。
ゆっくり見たいと午後から有給を取りました。今日で終わりかと思うと、映画の中の雷蔵と別れがたく、結局2回ずつ見てしまった。6時間もアッという間。体はさすがに疲れましたが。

今回見た映画のほとんどは過去に見た事があるし、そのうち何本かはDVDも持っているけれど、毎度のことですがTV画面で見るのと映画館で見るのとは、画面の奥行きが全然違う。セットの美しさ、照明のすばらしさ(影に色があるのだ)、映像の美しさ。大映京都撮影所のレベルの高さを実感しました。
そして何と言っても市川雷蔵!言葉にすると「美しい」としか言いようがないのがくやしいです。顔立ちの美しさだけではなくて、なんつーか内面から出てくるものがすばらしいのだ。『無頼剣』のラストシーン、天知茂との対決場面(時代劇映画に残る名場面だと思います)の雷蔵の妖しさ。あんな表情を出来る役者は他にいません(きっぱり)。

若殿でも浪人でも渡世人でも殺し屋でも、雷蔵の冴えた眼差しだけは変わらない。

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『市川雷蔵 変幻自在』@新文芸坐

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今回見た映画は以下の通り。
『赤い手裏剣』が予想外に面白く(お気に入り)、『眠狂四郎』の面白さを再発見。『ある殺し屋』はやっぱりよかったし、そして何と言っても『ひとり狼』をきちんと見られた事が大いなる収穫でした。これで当分は生きていける(笑)。

5月2日 剣鬼 1965年 監督:三隅研次
     斬る 1962年 監督:三隅研次

6日 大菩薩峠 1960年 監督:三隅研次
   大菩薩峠 龍神の巻 1969年 監督:三隅研次

9日 忍びの者 1962年 監督:山本薩夫
   続・忍びの者 1963年 監督:山本薩夫

11日 大殺陣 雄呂血 1966年 監督:田中徳三
    赤い手裏剣 1965年 監督:田中徳三

13日 ある殺し屋 1967年 監督:森一生
    ある殺し屋の鍵 1967年 監督:森一生

14日 陽気な殿様 1962年 監督:森一生
    桃太郎侍 1957年 監督:三隅研次

15日 眠狂四郎 勝負 1964年 監督:三隅研次
    眠狂四郎 円月斬り 1964年 監督:安田公義

16日 中山七里 1962年 監督:池広一夫
    ひとり狼 1968年 監督:池広一夫

17日 濡れ髪剣法 1958年 監督:加戸敏
    濡れ髪三度笠 1959年 監督:田中徳三

18日 眠狂四郎 炎情剣 1965年 監督:三隅研次
    眠狂四郎 無頼剣 1966年 監督:三隅研次

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