鉛温泉藤三旅館
今回の旅行は夏休みに実家に帰ったときに決まりました。東北の温泉に行ってみたいというので、交通の便がよくて一軒宿で鄙びた雰囲気も味わえるところと、鉛温泉の藤三旅館に決めました。近くの大沢温泉には母を連れて行ったことがあるので。
豊沢川にそって点々と温泉が湧いています。どこも湯量が豊富なよう。火山帯なんですかねぇ。あまりそんな気がしないけど。鉛温泉には5つの温泉があってちょっとづつお湯の感じが違います。一番有名なのは立ってはいる(水深が150センチくらいある)白猿の湯で、混浴の岩風呂。下からコポコポお湯が湧いています。他に露天風呂のついた桂の湯、自炊部のお国ある河鹿の湯、新しくできた半露天の白糸の湯に貸切風呂の小さい銀の湯があります。
以前は旅館部に泊まっている人は自炊部のお風呂に入れなかったので、私にとって自炊部の河鹿の湯は長い間謎の湯でした。薄暗い自炊部には怖くて入れなかったし。私はここのお湯が一番好き。シンプルなところが温泉場の共同浴場のようです。入り口の雰囲気もちょっとモダンな感じがして昭和のにおいがぷんぷん。
白糸の湯と白銀の湯があったところには、改装前は小さな女性用のお風呂と、その名もアトミック風呂なるアトミックなタイル画があった、これまたとっても昭和なお風呂がありました。それも好きだったんですけどね。今のお風呂も入りやすくていいです。
白猿の湯は今までの朝と夜の他に昼間にも女性専用タイムが出来ていました。このお湯は入る人が多いところに循環しているわけではないので、すぐにお湯が汚れてしまうよう。夜に入ったら結構濁っていました。これが早朝、4時過ぎに夫と一緒に入ったら、足の爪の先まで見えるようなすばらしく美しいお湯に入れ替わっていました。新鮮なお湯なのでピリピリと肌を刺すような感覚があります。ふぁー、いいお湯。
藤三旅館には20年ほど通っていますけど、行くたびにどこかが少しずつ変わっていくのが楽しい。ある時は部屋の電話がダイヤル式からプッシュホンになり、畳が入れ替わり、トイレがリニューアルされ、廊下の壁紙がきれいになり、お部屋の中も少しきれいに。昭和の初めに建てられたという木造三階建ての建物を建て替えることなく変えていくのも一つの方法。古さも「古くさい」の時期を過ぎればレトロになって売りになりますね。
あ、変わらないものがありました。50年ココで働いているという売店のおばちゃん。私が知ってる20年前から全然変わらん。
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