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2011/01/19

真夜中に映画をみる(テレビで)。

スカパーの日本映画専門チャンネルで『東京・大阪映画散策』なる特集が放送中であります。→ここ
今はなき東京、大阪の町の風景を、昭和20年代から30年代にかけての日本映画の中に見つけようという企画。
町の風景が画面によく出ているということは、丁寧に映画を作っているという証拠です。まだ見たことのない映画はもちろん、何度か見ている好きな映画の放送も多くてお楽しみ。録画して、毎晩見ています(で、寝るのは真夜中もいいところ)。

今夜(18日)は『羽織の大将』を見ました(1960年・東宝)。大卒で噺家に入門する主人公がフランキー堺、その師匠が加東大介で大師匠が文楽(本物)、兄弟子が小金治。他に歌奴、セリフはないけど、寄席にいる前座がたぶん小益。安藤鶴夫はセリフ付きです。寄席は人形町・末広。当時の落語家の世界がよくわかります(二つ目に上がるときに後ろ幕がつくのね)。寄席の下座のおねえさんが、怖い。目つきがめちゃくちゃ怖い。当時の社会風潮を取り入れた脚本もよくて、おまけに出演者が芸達者揃いだから、面白いよく出来た映画です。地上波ではまず放送できないので、スカパーを契約している落語ファンは必見でございます。映画の中で小金治も少し落語をやるけど、うまいね。

この企画の中で他に見たことある映画だと・・・

『色ごと師春団治』は藤山寛美演じる桂春団治(1965年・東映)。マキノ雅弘らしいテンポのよさとわかりやすい演出で、かなり面白かったです。長門裕之、南田洋子、藤純子などという共演者もいいのですが、特に長門裕之はいいねー。この頃の長門裕之は、本当はとても素直なのに表面は強がっているという少し屈折した青年の役どころがぴったり。ちょっと溜めるような言葉遣いとか。『にあんちゃん』もよかったしなぁ。

『銀座化粧』(1951年・新東宝)は子供を抱えた年増のホステス役の田中絹代はもちろん、ご近所の清川玉枝&柳永二郎の夫婦が絶品。

『下町』(1957年・東宝)は山田五十鈴&三船敏郎という超豪華配役のたぶん添え物映画だと思うけれど、これまた味わい深い大人の映画です。今のドラマも60分でこのくらいの事をしてみぃと言いたい。

『わが町』(1956年・日活)は辰巳柳太郎がもう、イヤんなるくらい辰巳柳太郎です(笑)。長屋の隣りに住んでいる噺家役の殿山泰治がとてもよろしい。川島雄三監督なので、もちろん小沢昭一も出ています。

『その場所に女ありて』(1962年・東宝)は、まだ女が働くことが珍しい時代の司葉子のBG姿がすてき。司葉子って、クールできれいで本当にすてきなのよ。みんな忘れてる(知らない)と思うけど。鈴木英夫監督のシャープな演出と司葉子のクールさがぴったりマッチした名作。

『大阪の宿』(1954年・新東宝)。これはいい映画です。私の大好きな映画のひとつ。同情なんかでは全然解決しない生きることの哀しさ。いくらジタバタしても太刀打ちできない現実。でも人を思いやる同情の心が、現実の解決にはならなくても人の心は救うのだという示唆に富んだ映画らしい映画です。

・・・やっぱり映画はいいね。
ここんとこ、残業続きで、映画館にも行けないけれど(どうしてもチケットをとってある落語やお芝居が優先になるので)、もっともっといい映画を見なければ・・・と思いました。まだまだ知らない事が多すぎるよ。

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