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2010/12/31

訃報:高峰秀子

年末といってもついダラダラと過ごしてしまう我が家。本当は掃除もせねばならぬのですが、いったいどこから手を付ければいいのかわからず(すいません)。
夕食の年越しそばを食べながらニュースを見ていたら高峰秀子が亡くなったというニュースにびっくり。ちょっと気が抜けてしまいました。

もうお歳だしね、仕方がないといえば仕方がない。映画会を引退して何年にもなるし、表に出ることもほとんどないから、今の若い人、映画に興味のない人には「誰それ?」って感じなんだろうけれど、デコちゃんは映画史に残る大女優で、これで映画の一つの時代が終わったなーという気がします。戦前からの映画俳優というと、存命なのはもう原節子と山田五十鈴くらいないんじゃなかろうか。

デコちゃんの代表作といえば何になるんだろう。『浮雲』『二十四の瞳』『喜びも悲しみも幾年月』『カルメン故郷に帰る』。
私は成瀬巳喜男と組んだ『稲妻』『女が階段を上がる時』が好きです。あと戦前の東宝映画『四つの結婚』のデコちゃんも可愛らしかった。デコちゃんは四姉妹の末っ子で、三人の姉が入江たか子、山田五十鈴、山根寿子の絶対あり得ない美人揃いで見ていて越がくだけそうになりました。かわいいといえば『秀子の車掌さん』もよかったなぁ。

合掌

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2010/12/30

快楽亭ブラック『歌舞伎はこう見ろ!―椿説歌舞伎観劇談義』

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私はブラック師匠の落語はあまり好きではないけれど、映画と歌舞伎の話しは大好きであります。それは自腹で時間を割いて映画やお芝居を見ている観客の視線がきちんとあるからです。見ている映画の本数も、歌舞伎の舞台もハンぱではない。まぁ、歌舞伎に関しては素人でも「東京の舞台は全部みている。たまには2,3度見る」レベルの人がうじゃうじゃいるので当然ですが。とにかく場数をこなすというか、見ていないとお話しにならないのが映画やお芝居の評であるし、それも映画だけしか見ていないというのも困りもので、だいいち、お芝居をみていないと忠臣蔵映画なんてさっぱりわからんでしょ。

『歌舞伎はこう見ろ!―椿説歌舞伎観劇談義』はブラック師匠による「歌舞伎の見方」。古典芸能、芸術として神棚にあげられてしまいそうな歌舞伎をグッと私たちの舞台へ引きずり落とす作業のような気がします。神棚にあげられたら歌舞伎の将来はもうないでしょう。型の伝承だけで中身がなくなってしまう。それは困るんであります。なぜなら面白いから。確かに敷居は高いけど、それを越えちゃうとこんなにきらびやかで、きれいで、くだらなくて、知的好奇心を満たせてくれるものは、そうはないです。どこが面白いのか、その肝がわかれば歌舞伎の見方が変わってくるし、セリフも義太夫も長唄もスッと頭に入ってくる。慣れとは恐ろしいものですな。逆に、その肝、歌舞伎の面白いところがわかっていないお芝居は、つまらないのであります。

ブラック師匠は、歌舞伎の面白さ(見方)を紹介しつつ、おもしろくないところはバッサリ切る。それが理屈に合っているから気持ちいい。
例えば大好きな当代中村勘三郎に対しても、「同志よりも客にやさしい、という一点が加われば・・・」というところに、大きく頷いてしまう人も多いのではないかなぁ。歳をとった歌右衛門の「籠釣瓶」の八ツ橋をはっきり醜いと書いたのを読んだのは初めてかも。吉右衛門も、巧いけどセンスがないというところには、吉右衛門ファンの私もうなずいてしまう。「インテリは役者や芸人の敵だ」というのもその通り。みんなこっそり思ってはいるんだけどね(^^)。

「文七元結」についての一文は、落語ファンも読んで損はないです。最後にはブラック版落語の「七段目」のおまけつき。
落語でもこういう感じの本があればいいのになぁと思いました。私が知らないだけかもしれないけど。
この本と同じような「落語の聴き方」って事になると、お気に入りの噺家さんの贔屓のひきたおしになってしまうように思います。世の中に噺家という人は何百人といて、それがみんな個人芸で、毎日違う高座で、全部聴くのは物理的に無理な状態では、特定の噺家に片寄ってしまうのは仕方がないかもしれないけれど。なーんか、今の落語ファンって、ちょっと息苦しくないですか?と感じてしまうこと、あるんですよねー。

何にせよ、お薦めの一冊。下ネタ満載だし、受け付けない人もいるでしょうけどね。

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2010/12/29

忘年会

忘年会
友人たちと今年最後の飲み会@玉椿。両側のグループが賑やかでちょっとへき易するも年末だからね。仕方ないか。でも楽しいヒトトキでした。わび助にまわってデザートで〆。来年もみんなといい時間を過ごせるといいな。

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最近読んだ本

11月から読んだ本をメモ。

 ・海音寺潮五郎 「日本名城伝」新潮文庫
 ・南條範夫 「慶安太平記」 光文社文庫
 ・柴田錬三郎他 「幻の剣鬼七番勝負」PHP文庫
 ・林家彦いち 「いただき人生訓 」 ポプラ社
 ・春日太一 「天才勝新太郎」 文春新書
 ・春日太一 「時代劇は死なず!-京都太秦の「職人」たち-」 集英社新書
 ・都築響一 「バブルの肖像」 アスペクト
 ・近藤富枝 「荷風と左団次」 河出書房新社
 ・横田順弥 「明治時代は謎だらけ」 平凡社
 ・中村勘三郎 「十七世中村勘三郎-自伝やっぱり役者-」 日本図書センター
 ・マキノ雅弘 「映画渡世-マキノ雅弘自伝-天の巻」 平凡社
 ・マキノ雅弘 「映画渡世-マキノ雅弘自伝-地の巻」 平凡社
 ・古今亭菊之丞 「こういう了見」 WAVE出版
 ・山田俊幸 「小林かいちの魅力-京都アール・デコの発見-」 清流出版
 ・快楽亭ブラック 「歌舞伎はこう見ろ!―椿説歌舞伎観劇談義」 彩流社
 ・本田靖春 「警察(サツ)回り」 ちくま文庫
 ・ 岩下尚史 「名妓の資格-細書・新柳夜咄-」 雄山閣

このうち買ったのは2冊。図書館さまさま。
春日太一さんの2冊は大映京都撮影所のスタッフがいっぱい出てきてうれしかった。こういう聞き書きができるのは今のうち。歌舞伎でも同じだろうけれど、質の高い裏方さんの存在がいい映画、舞台を作り上げていくのですねー。
「荷風と左団次」は岡本綺堂が大好きだったという二代目左団次のことが知りたくて読みました。左団次のまわりにサポーターのようについた人たちの顔ぶれがすごい。続けて読んだ先代勘三郎の自伝には、やんちゃだった勘三郎が偶然知り合った慶應や東大の学生達と深い友情で結ばれる場面がありました。先日の海老蔵の一件をみていて、まわりにもっといい友人、指南役がいないことが、彼の不幸なんではと思いました。

「こういう了見」「歌舞伎はこう見ろ!」は噺家さんの本ですが、ちまたにあふれる落語本とは毛色の違う本です。「こういう了見」は読み方によれば暴露本にも近く、前座修行から真打昇進と、お金の事を初め、落語会のかなりリアルな部分が書かれています。でも師匠の落語に対する愛情が根っこにあるので、単なる面白さだけを狙ったものではないのがわかります。
「歌舞伎はこう見ろ!」も歌舞伎に対する愛情にあふれた本。だから贔屓の引き倒しになっていないところがとてもいいです。下ネタ満載なのでダメな人はダメだと思うけど。

マキノ雅弘「映画渡世」はウワサには聞いていたけれど、映画好きにはたまらない本。面白くて面白くて。マキノ雅弘が歩んできた道のりがそのまま日本映画史です。登場人物も多士済々。

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仕事納め。

仕事納め。
本日で今年のお仕事はおしまい。恒例の忘年会、二次会も盛り上がってただいま帰宅中。来年もよろしく、いいお年を!と同僚と別れるのも今日だけ。今年も一年、早かったなぁ。

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2010/12/26

年賀状

今朝、頼んでいた年賀状が届きました。23日の夜に注文して今日届いたんだから早いね。
虚礼廃止や、ネット社会で年賀状を出す必要があるのかなぞという考えもあるだろうけれど、元旦の朝にハガキが届くのはうれしいし、いまでは年賀状のやりとりしかしていない友人も多いので、これが唯一の生存証明でもあります。家族写真の年賀状だと、友人の子供達が年々大きくなっていくのが楽しみでもあるし、差出人が家族全員から夫婦ふたり、個人になっていくのをみると、時の移ろいも感じます。今年は喪中ハガキも多かったなぁ。
年賀状をみているうちに、急に懐かしくなって連絡をとることもありますね。
ほーんと、日々の忙しさにかまけて不義理ばかりでありますよ。1年に一度くらい、あの人は、この人は・・・と自分のまわりの人たちに思いを馳せる時があってもいいと思うのであります。

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九段会館

九段会館
旧軍人会館ですな。これからココで落語会…というのか歌謡ショーというのか(笑)。今年の落語聴き納めです。
ところで九段会館の大ホールは初めて入りましたが、昭和初期の建物の和洋折衷ぶりがたまらなくステキです。

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クリスマスですなー。

25日。10時頃まで寝ていて、午後から夫と日経ホールで『第四回大手町落語会』。

  こみち 『熊の皮』
  白酒  『松曳き』
  志らく 『死神』
 (仲入り)
  菊之丞 『替わり目』
  さん喬 『芝浜』

柳家の噺家さん2人、古今亭2人、立川流1人とバラエティ豊かで聴き応えありの楽しいヒトトキでした。こういう機会がないと志らく師匠の高座に接する機会もないからねー。
隣りに座った女性が話しかけてきて、今日初めて落語を聴くとのこと。志らく=談志の息子と勘違いしているのには少しびっくりしたけど、みんな落語家の子息だと思っていたそうで、「歌舞伎とは違うし、みんな関係ない家から好きな師匠のところに弟子入りするんです。家が噺家って人もいるけれど、だからといってその人が面白いとは限らないですよ」と言いつつ、TVで正蔵師匠とか見ていると、そんな印象をもってしまうのかもしれないなーと思いました。

年の瀬にさん喬師匠で『芝浜』が聴けたのはよかった。2年前の年末にも聴いたことがあって、それは印象に残る一席だったけれど、今回もとてもよかった。さん喬師匠の噺は説得力があるのです。最後のシーンで子供を出してくるのも、やりすぎると臭くなるところを、しっとりとまとめて気持ちよく収めます。そこで泣かされちゃうのよねぇ。

終わった時は日暮れ時で、お堀端の景色がきれい。無料の巡回バスで日比谷に出てから銀座へ。買い物(靴下)をすませて書店に寄るも、繁華街の書店だからか目に付くのは実用書やお金儲けの本ばかりで、書店の雰囲気がつまらない。図書館のほうがワクワクするなぁ。
夕食はどうしてもおでんが食べたいと有楽町近くの店に入る。なかなかいい店でした。

帰宅後、録画しておいたラグビーの試合を見る夫の横で自分のマフラーを編み上げる。なくしちゃったんですよー。どこかに忘れたらしい。緊急なので、ひたすら長編みのみ、正味2日で仕上げました。
帰りにケーキでも買って帰ろうとするも、どこも売り切れ。結局スーパーで割り引き195円の小さなケーキを買いました。めちゃくちゃ甘かった。

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2010/12/25

本日の晩ごはん@有楽町

本日の晩ごはん@有楽町
午後から大手町で落語を聴いたあとは、同行の夫とおでん。

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2010/12/24

冬至

22日。前日に寄ったスーパーでカボチャが特売になっていて、それで初めて22日が冬至だと気がつきました。そうよねー。5時にはもう暗いものね。でもこれからどんどん日暮れが遅くなっていくのだ。夜が早いのは何となく損した気分になるので、うれしいよ。
せっかくなので、カボチャを買って夕ご飯は具だくさんの味噌汁にしました。

そんな冬至の夜はせっせと仕事を終わらせて夜は同僚とプチ忘年会。霞ダイニング『鮮魚 銀シャリ ほっこり』。個室で値段も手頃でボリュームあって、なかなかよかったです。
私の勤め先は来年創立25周年を迎えます。その頃からいる生え抜きの人も少なくなりました。そんな人とすでに退職した人を含めて9人で。何しろ私が下から二番目に若い(笑)。人数も増えて世代も交代して、会社の雰囲気も随分と変わりました。仕方がない事ですけどね。どの会社でもそうだろうけれど、昔の仕事には結構あやふやな所が許された部分があったけれど、どこも世知辛いというか縛りがきつくなってきて、仕事でも人間関係でもギスギスする部分が増えているような気がします。悪いことじゃないと思うけれど、だからこそ、潤滑油のようなものが必要なんですよねー。ちょっとした気配りとかでいいんだけど。
何にしろ懐かしい人にも会えて、とても楽しいヒトトキでした。いいストレス発散になったよ。

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メモ:最近行った落語会

いちいち記録するのおっつかなくなってきたので簡単にメモのみ。

★14日「市馬・喬太郎 忠臣蔵でござる」@紀伊国屋ホール

  市馬  『七段目』
  喬太郎 『カマ手本忠臣蔵』
 (仲入り)
  市馬&喬太郎で鹿芝居(二楽乱入)
  二楽  紙切り(中村仲蔵、淀五郎)
  市馬  唄『俵星玄蕃』

忠臣蔵だからねー。肩がこらない楽しい会でした。

★19日 第11回「三田落語会」昼の部
 
 (開口一番)朝呂久 『饅頭こわい』
  一朝  『蛙茶番』
  白酒  『妾馬』
 (仲入り)
  白酒  『真田小僧』
  一朝  『火事息子』
 
一朝師匠の二席がとてもよかった。特に『火事息子』は江戸の空気を感じました。

★19日 第11回「三田落語会」夜の部

 (開口一番)朝呂久 『一目上がり』
  扇遊  『蜘蛛駕籠』
  権太楼 『睨み返し』
 (仲入り)
  喜多八 『粗忽の釘』
  扇遊  『三枚起請』

病み上がりの権太楼師匠は、北海道で倒れてそのまま入院にいたった経緯を。「あやうく不動坊になるところでした」と笑いをとりつつ、話しをきいているとかなり危ない状態だったのではとゾッとしました。噺家は体が資本だものね。ずーっと元気でがんばってもらわねば。
扇遊師匠がよかった。「実は丈夫」な喜多八師匠の『粗忽の釘』もケッサク。笑ったなぁ。
前半で3回も携帯が鳴ったのには驚き。今どきね。

★20日 「三代目蜃気楼龍玉 五代目柳家小せん 真打昇進襲名披露の会」@浜松町かもめ亭

  口上
 (開口一番)春樹 『ろくろ首』
  小せん 『夜鷹の野ざらし』
 (仲入り)
  白酒  『転宅』
  龍玉  『夢金』

口上がわちゃわちゃでおかしかった。小せん師匠の『夜鷹の野ざらし』は初めて聴いたけど、『野ざらし』の変形版でおもしろい。上方落語を含めて『野ざらし』(上方では『骨つり』ですか)っぽい噺はいっぱいあるような。好きな噺なのでもっといろいろ聴きたいよ。白酒師匠の『転宅』は久々に聴いたけど、相変わらず泥棒の目つきが最高。

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2010/12/23

今日の空@浅草寺

今日の空@浅草寺
午後から浅草見番で五街道雲助一門会。いい雰囲気の気持ちいい会でした。帰りは浅草寺の境内をうろうろ。夕日を浴びたスカイツリーがきれいでした。

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2010/12/20

どたばた。

先週は忙しかった。今週はもっと忙しくなりそ-なので、たいへん。
今日も含めて、落語会4(なんでこの年末にチケットとっちゃったかなぁ・笑)、忘年会1。でも「仕事が終わらない」で予定は絶対キャンセルしたくないので、根性でがんばる。明日は仕上げるまで帰らないぞ。

・・・ま、ブツブツ言いつつ、適当に遊んだり、ぐうたらしています。家事放棄だし(笑)。
何でもきちんとできないと気が休まらない人はタイヘンだろうなぁ。雅子さんは、そんな人なんだと、ふと思う。努力すれば報われるとか、きちんと結果が出るとか、そういうのが体にしみこんでいる人はタイヘン。世間はそれだけじゃないからね~。

夫婦揃って、ぐうたらなのが救いだわな・・・と言っておかないと、やってられません、ほんと。

1月、2月の歌舞伎のチケットをとりました。1月の玉三郎公演は、あっと言う間に売り切れ。2月の、亀治郎&染五郎の花形歌舞伎も、一部の亀治郎のお染ちゃんは、ほとんど売り切れ状態。いい席がなかったので、あきらめました。間際で席が出るかもしれんし。染五郎の女殺油地獄は希望日で取れました。水、木、金は18:30からの開演なので、仕事を休まなくて行けるからうれしい。

久しぶりに本を買った。宮脇俊三「ローカルバスの終点へ」。洋泉社新書の新刊。たぶん読んだことがあると思うけど。

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2010/12/14

との、でんちゅうでござる。

私が子供の頃は、ドリフのコントなどで忠臣蔵の松の廊下のパロディがあったので、訳が分からずとも「でんちゅうでござる」というのは知っていました。お正月に親戚が集まると、子供達で余興をするのが恒例になっていて、最後はいちびり(大阪弁ですね)の弟が誰かを羽交い締めにして「との、でんちゅうでござる、でんちゅうでござる」と言って終わるのが決まりでした。

今は「忠臣蔵」といっても「はぁ?」って感じなんだろうな。でも落語を聴いて、お芝居をみて、古くさい邦画を見ている日々を過ごしていると、いやでもこの季節は忠臣蔵です。

「忠臣蔵」というお話しは、サイドストーリーの寄せ集めでできているので、だんだん本当の忠臣蔵がわからなくなってきます(「忠臣蔵」って言葉が芝居がかっているもんね)。そもそも本当にこんな事件があったのかなぁ。

今夜は市馬師匠と喬太郎師匠の忠臣蔵の会でした。落語二席にコントあり唄あり。楽しかった。市馬師匠の『俵星玄蕃』をたっぷり聴けたもんね。満足満足。

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雀松・市馬二人会@浅草見番

9日。せっせと仕事をすませてかけつけるもすでに前座さんの噺が始まっていたので、後ろの方にそっと座りました。後ろの方は空いていたので、足をのばしてのんびりできたので、かえってよかった。

  (開口一番)市也 『牛ほめ』
   市馬 『首提灯』
   雀松 『片棒』
  (仲入り)
   市馬 『のめる』
   雀松 『尻餅』

最近、市馬の落語は上方の噺家さんの組み合わせで聴く機会が多いです。市馬師匠の滑稽噺に上方の落語が妙に合うのよね。

市馬師匠の『首提灯』に「やったー!」と心の中でガッツポーズ。以前、市馬師匠で一度聴いたことがあって、また聴きたいなぁとずーっと思っていた噺なのです。念力が通じたか(笑)。お侍に一瞬のうちに首を斬られた江戸っ子のあんちゃんが、あまりの見事さに気が付かず、歩いているうちにだんだん首がずれてくるというシュールなお話し。落語にはこういうヘンな噺があって、ヘンなんだけど妙に納得して聴いてしまうのが面白くて、私は大好きなのです。
市馬師匠は、さすがに刀の扱いがきれいで、鯉口を切り、スッと刀が鞘走る様子が目に見えるようでした。見惚れちゃったよ。首がずれてくるところも面白くて、首が落ちそうになるところでは、「あぁ・・・」と客席から声が出ました。好きな噺は何度聴いてもいいね。

雀松師匠の『片棒』はもちろん上方バージョン。いつも聴いている東京版と筋は同じだけれど、例えば次男坊のところでは、(葬式に)中座を借りて、花道に東西の役者をずらりと並べて口上を述べ、文楽の人形遣い吉田蓑助さんが出てきて父親の・・・(以下自粛)などなどいかにも上方という雰囲気たっぷりでとても楽しく聴きました。上方と東京と、言葉だけではなくて、背景にあるものや噺全体が持つ空気、そのコントラストの違いが一緒の会で聴くとよくわかって面白いです。

お客さんも超満員ってほどではなかったし、ほどよく隙間があってのんびり聴けました。

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2010/12/12

12月大歌舞伎(『摂州合邦辻』)@日生劇場

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11日。日生劇場は初めて行きました(ここ)。オフィスビルの中にあって、少々殺風景な入り口、洋風(?)な劇場内の雰囲気はいつものお芝居見物とは違って少し戸惑いましたが、目が慣れてくると全体に昭和の雰囲気むんむんで、なかなかすてき。いたるところに座るところがあるのも好感が持てました(赤いマットがかわいらしい)。曲線を多用したホールは温かみがあって繭の中にいるような。椅子も座りやすく見やすかったです。難を言えばお手洗いの混雑ぶりとシートピッチの狭さでしょうが、それは古い劇場の仕方のないところなのかも。

天井が高く真四角な舞台を歌舞伎らしく横長にするために、屋根をつけたりいろいろ工夫をして歌舞伎の画面を作っていました。花道もすっぽんもあり。コンパクトな感じで、今回のような演目なら歌舞伎公演に合っているように思えました。役者さんの声もよく聞こえました。

  ・通し狂言 摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)
     序 幕 住吉神社境内の場   
     二幕目 高安館の場       
     同庭先の場   
     三幕目 天王寺万代池の場   
     大 詰 合邦庵室の場

  ・達陀(だったん)

何と言ってもお楽しみは『摂州合邦辻』の菊之助演じる玉手御前(筋はここ)。3年前に籐十郎の玉手御前で「合邦庵室の場」だけを見たことがあります。義理の息子に恋をするというただでさえ大変なお話しが、徐々に壮絶な展開になってきて、歌舞伎を見始めてまだ間もなかった私は「こんな話しもアリですか・・・」と呆然とした記憶があります。籐十郎の玉手御前は迫力満点の上に貫禄もあって、どちらかというと「真実の恋」よりは「お家のための偽りの恋、母性」という気持ちを強く感じました。そこを若い菊之助はどう演じるのか。

今回のお芝居を見て、玉手御前はやっぱり俊徳丸に恋をしていたと思いました。当然秘めたる気持ちだったのが、お家騒動で俊徳丸の命が狙われていると知って覚悟が決まった。何とかせねばと一人で計画をたてながら、やっと自分の気持ちを表に出せるという喜びにひたっていたのではないでしょうか。だから俊徳丸に迫る場面は、本当の玉手御前。でも最期に玉手御前は、これは家のための計画、偽りの恋だと告白します。それはのちのち俊徳丸や許嫁の浅香姫、自分の両親に余計な負担を与えないためだと私は思います。一瞬でも恋の炎を燃やすことができた、俊徳丸の役にたてた、(自分の生き血を飲ませて俊徳丸を助けるので)彼の体の中に自分は生き続けると、玉手御前は満足して死んでいく。最期の菩薩のような表情が印象的でした。

今回は通し狂言なので全体像がよくわかりました。梅枝の俊徳丸、右近の浅香姫は心配になる場面もありましたが、菊之助の玉手御前とのつりあいを考えると、このくらいの若手じゃないとおかしいし、二人とも「合邦庵室の場」はよかった。
菊五郎の合邦も、元武士という誇りをもちつつ今は市井の気のいい坊主という雰囲気があり、情愛たっぷりでよかった。時蔵の羽曳野はじめ、他の脇役も充実していました。
でもやっぱり一番は菊之助の玉手御前。美しく品があります。そんな奥方が義理の息子に向けるゾッとするような色っぽい視線。ちょっとマズイんじゃないですか。

「合邦庵室の場」はすばらしかった。菊之助の玉手御前は片袖をちぎって顔をかくして出てきます。籐十郎はそこは頭巾だったと記憶しているけど、この方が色気があって、俊徳丸を追ってきた気持ちが出ると思いました。「かかさん・・・」と戸を叩く時の声の切なさ。両親が理を尽くしていさめても、義理の息子への恋心を隠さず、俊徳丸と浅香姫を見つけてからは、夜叉のようになり、最期はやさしい表情で死んでいく玉手御前。長いお芝居の全てがこの一点に向かって収縮していきます。
古典といいつつ、これはとても現代的なお話しではないでしょーか。
いやはや。機会がある方はぜひご覧になってくださいまし。菊之助の美しさを見るだけでも値打ちありますわよ。
今回は幕見もあるようなので(ここ。)仕事帰りにもう一度見たいなぁ。

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2010/12/08

本日のあれこれ。

7日。せっせと仕事をすませて午後から有給をとりました。夕方から文楽なのだ。昼食は鴨南ばんそばを食べました。体の芯からほかほか。汗かいた。そのまま外に出たら風邪をひいちゃうよ。

文楽は17時からなので少し寄り道。渋谷の松濤美術館へ。何度行っても私は渋谷が苦手だ。町の空気が苦手。街も雑然としていて、おまけに道がぐちゃぐちゃ、人多すぎ。案の定道に迷ってしまいました(笑)。迷いながら松濤の町をちょっぴり探検。坂下の喧噪がウソみたいだね。

松濤美術館では『大正イマジュリィの世界』なる展覧会をやっていて、明治の終わりから大正、昭和の初めに駆けてのイラストレーション、装幀、絵はがきなどのデザインを多数紹介しています。小林かいちの絵はがきや便せんがあったのがうれしかった。竹中英太郎の「満州美人絵はがき」がすてき。思わず図録を買っちゃったよ。

文楽公演は国立劇場で。『本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)』が、人間関係がややこしくて(終わってから床本を読み直してしまったぜ)、おまけに最後は大変なことになってしまって(人形の引き抜きなんて、初めてみた)、今回は義太夫より人形に目が釘付けでした。いやー、熱演熱演。文楽を単なる人形劇だと思っていたら火傷(どんな?)するよ。

帰宅したらTVで海老蔵の記者会見を放送していてびっくりした。無期限謹慎ですか。同情の声もあるだろうけれど、舞台に穴をあけて、おまけに自分の座長公演も中止となれば、社会的責任をとらないと世間が納得しない。成田屋だけで芝居をしているわけではないからね。
毎日のように何かしら動きがあって、2週間近くたつというのに、いまだにTVのワイドショー、スポーツ新聞や週刊誌のネタになるっていうのは、成田屋にも、歌舞伎のためにもよくないから、どこかでいったん区切りをつけないと・・・ということではないでしょうか。
まわりが甘やかすことなく、どのくらい先になるかわからないけれど、ふたたび舞台に戻ってきたときは「いい役者になったね」とみんなから言われるようになってもらいたいです。

スーパーで千葉産のきれいなカリフラワーを売っていたので、ついつい買ってしまいました。晩ごはんにクリームシチューを作りました。

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2010/12/07

国立劇場にて。

国立劇場にて。
東京駅や新宿駅行きのバスが、お芝居の終わるのを、お尻揃えて待ってます。

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社会人のための文楽鑑賞教室@国立劇場

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3日。私は20歳から27歳まで文楽劇場まで徒歩5分の所に住んでいました。ミナミで遊んで電車がなくなっても、ぶらぶら歩いて帰れるところ。そんな環境でも、興味がなければ文楽なんて見ようともしませんでした(今から思うともったいない!)。朝日座には何回か見に行ったけど。
それが20年後、東京で、とりにくいチケットをせっせと取り、電車に揺られてわざわざ見に行くのだからねー。

何でもそうだろうけれど、自分にとって「今が旬」なものを楽しむのがいちばん。

 ・伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)
   火の見櫓の段
 ・解説 文楽の魅力
 ・三十三間堂棟由来(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)
   鷹狩の段
   平太郎住家より木遣り音頭の段

二作とも落語にちょいと出てくる演目。『伊達娘恋緋鹿子』は『七段目』で若旦那が二階に上がるときに、『三十三間堂棟由来』は『寝床』で耳の聞こえないおばあさんが義太夫に当たるところに出てきます。
なので、両方とも一度見ておきたい人形浄瑠璃でした。

「櫓のお七」は先に歌舞伎で見ました。お七は福助でした。お芝居では途中、櫓に上るまでを人形ぶりで演じます。今回、文楽版をみて、改めて福助の舞台を思い出しました。文楽では、人形が櫓を上っていくところの演出を一工夫。恋する男のために命をかけて櫓の太鼓を叩くお七ちゃんが凛々しい。

『三十三間堂棟由来』では落語に出てくる義太夫の「木遣り囃子で地車の、轟く音ぞ勇ましやー」の部分に注目。「わー。でたー」と心の中で叫んでいたあのは、私だけではあるまい(笑)。
木の精が人間に姿を変えて、結婚して子供を産んで、幸せな日々を過ごしているある日・・・という、親子の、夫婦の情愛をたっぷりと描いたおはなし。柳の精である勘十郎さん操るお柳さんがよかった。どこか屈託のある佇まいがなんともいえません。

久しぶりに生で聴く義太夫にどっぷりひたりました。ずーっと仕事が忙しくてバクバクしていた気持ちが、義太夫を聴いてると落ち着いてくるのよねー。

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2010/12/05

早明戦@国立競技場

早明戦@国立競技場
青天のもと、国立競技場でラグビー早明戦観戦中です。今年は明治の調子がよくて、久しぶりに早明戦らしい試合を楽しんでいます。早稲田も気持ち入ってるしね。写真は明治ゴール前の5メートルスクラム。

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たこおでん


2日。アメリカ人と結婚して向こうへ行ってしまった元同僚が年に一度、ご主人ともども帰ってきます。そのたびに何人かで会うのが恒例になっていて、今年も声をかけてもらいました。わたくし、英語はぜんぜんダメなんですけどねー(^^)。
この春退職したAさんと、10年前に退職したMさんも参加。Mさんは、いまは信州の温泉旅館で仲居をしているのだ。ウワサにはきいていたけれど、実際に話しをきいてびっくり。人生いろいろ♪であります。

虎ノ門「升本」にて。オフィス街の清く正しい居酒屋で、サラリーマンの比率が非常に高い。同僚女子と仕事帰りに寄ったら、広いフロアに女性は私たちだけということがよくあります。結構いいお酒が手頃な値段で楽しめるし、おつまみもおいしい。そしてココにきたら「たこおでん」。

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火事!

火事!
我が家の近くで火事騒ぎ。車が燃えていました。幸い怪我人や付近の家に被害はなかったようですが、ポンと何か弾けるような音がして、ゴムが燃えるような臭いがあたりに漂いました。消防士さんの消火作業はテキパキとさすがですが、そう簡単に火は消えないものですね。火事は怖いです。火の用心火の用心。

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2010/12/01

どうする12月!

ひえー。毎度の事ながら時間がたつのは本当に早くて、「暑い暑い。もう冬はこないんじゃないか」とブツブツ言っていたのがついこの間のように思えるのに、はや師走ですよ。12月!年賀状の用意はすすんでいますか?

相変わらず仕事は忙しく、年度末に年末のお休みが入って、ただでさえ労働日数が短くて「どうしよう・・・」状態なのに、今月はとったチケットだけで、落語会=7、歌舞伎=1、文楽=2、ラグビー=1。他に飲み会=3、上席の末廣亭夜の部トリが市馬師匠なので、できるだけ通いたいし、鈴本中席夜の部は白鳥師匠がトリだから一度は行きたい。町内会の用事もあった。忘年会もやりたい。

・・・大掃除とか、家の用事が全然入っていないところが、我ながら恐ろしい。

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