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2010/07/16

7月大歌舞伎の大ざっぱな感想@新橋演舞場

9日。久しぶりの大歌舞伎。昼夜通しで見に行きました。夜の部は同僚Hさんも一緒に。

(昼の部)
 ・名月八幡祭(めいげつはちまんまつり)
 ・六歌仙容彩 文屋(ぶんや)
 ・祇園祭礼信仰記 金閣寺

(夜の部)
 ・歌舞伎十八番の内 暫
 ・傾城反魂香(けいせいはんごんこう)土佐将監閑居の場
 ・馬盗人(うまぬすびと)

昼の部のお目当ては「金閣寺」。團十郎の松永大膳と吉右衛門の此下東吉という大顔合わせなれど前半は意外や盛り上がらず。あまり期待していなかった福助の雪姫が抑えた演技でとてもよくてびっくりしました。緋色の着物ではなくて、とき色の着物です。前半の山場、桜の花びらがワサワサと落ちてくる中で見得をきる場面の美しいことといったら!客席からも「ほー」とため息がでました。後半はグッと持ち直して、團十郎、吉右衛門の大きさを堪能。

夜の部は全体に大人の舞台。
「暫」では、何はともあれ大病を克服した團十郎が、この役が出来るまでに回復したことがうれしい。着るというよりは背負っているといった方が正しいような、ものすごい衣装を身につけているんですよ。単純な筋に愉快な演出で純粋に楽しい。團十郎の鎌倉権五郎が邪気がなくてかわいらしくく、三津五郎が鹿島入道震斎をサラッとこなしているのがさすが。演舞場の舞台は歌舞伎座と比べて間口が狭いので、登場人物がやたらと多く、常に舞台上に人がいっぱいいるこの演目ではギュウギュウ詰めの印象でありました。

「傾城反魂香」は必見。3年前にほぼ同じ配役で見た時の印象が強くて、また見るのが少し怖くもあったのですが、そんな心配は杞憂でした。もっと成長した舞台を見ることができました。思う事を口にできないもどかしさ、弟弟子に先を越された悔しさ、惨めな生活、なぜ自分だけがという卑屈な思い、そういう人間なら誰もが少しは持っているであろう負の気持ちを、そこにいるだけで客席に伝えてしまう吉右衛門のすごさ、溜めるだけ溜めてそれを一気に吐き出す時のすさまじさ、その後の絶望感に圧倒されました。その吉右衛門をがっしりと受けとめる、おとく役の芝雀がまたいい。前回に比べて夫思いのかわいらしさがよく出ていました。この役に打ち込んでいるのがよくわかります。汗と涙と白粉とで、最後は着物がドロドロ。後半、奇跡がおこって、願いがかなう場面のウキウキしたところもよくて、あぁ、全部がよかったですよ。配役も私にとってはベスト。もっとボロボロ泣くかなーと思ったけど、今回はじんわりと、しみじみ見ました。終わってみると、私のまわりでは女性より年輩の殿方がボロボロになっていました。身につまされるところがあるのかなぁ。修理之助役の種太郎が大御所を相手に大健闘。

最後は「馬盗人」で楽しく笑っておしまい。三津五郎は本当にいいなぁ。この舞踊劇の主役は馬です。役者さんが二人入って馬の着ぐるみ(というのか?)を被る馬です。その馬が楽しい。三津五郎のお弟子さんが入っているので、ちゃーんと踊るのです。筋書きにも名前が出てるぞ。女形になってクドキもするし 、最後は花道で六方を踏んで引っ込みます。馬の六方が見られるのはこのお芝居だけ(だと思う)。メルヘンチックな舞台美術も面白いよ。

・・・というわけで、夜の部は泣いて笑って大いに楽しめます。また見たいよー。

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