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2009/11/30

『名優のごちそう』戸板康二@皆美社

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戸板康二のいいところは、愛情をこめてお芝居をみているところ。そしてお芝居のことをよく知ってる。だから読後感が爽やかです。
この本も、読んでいて心がほんのり温かくなりました。
思い出の役者がテーマのエッセイ集。一歩間違えば嫌みタラタラの團菊じじぃの文章になるところが、一緒にその舞台を見ているような、それでいて、私が決して目にすることの出来ない舞台を想像してうらやましくなるような、気持ちのいい文章が続きます。
特に映画俳優となった大川橋蔵について描かれた一文にはジーンとしてしまいました。映画の世界にいっても、自分が六代目菊五郎にみっちり仕込まれたことを忘れずに、それを誇りにして、舞台では必ず何か踊りを入れたという話しを読むと、橋蔵で「藤娘」や「道成寺」を見たかったなぁとつくづく思います。それと同時に、戸板康二が歌舞伎時代の市川雷蔵を見ていたら、どんな文章を残してくれたのだろうとも思いました。
歌舞伎座建てかえのことや、開催中の「さよなら公演」のことなぞ、その評を戸板康二でぜひ読んでみたかったです。

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