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2009/05/11

十数年ぶりの『どくとるマンボウ青春記』

夫によると、10日の朝、フジテレビに北杜夫センセイが出てたそうな。斎藤由香さん、阿川佐和子さんとの対談だったそうで、番組の印象は夫曰く「昔の『すばらしき仲間』みたいな感じ」。関係ないけど「すばらしき仲間」はいい番組でした。どっかで再放送してくれないかな。今からみると貴重映像てんこ盛りですよん。
で、これまた夫によると「北センセイ、躁状態なんじゃないのー」とのこと。またマカオに行くとか何とか話していたそうなんですが、それってとてもキケンなような・・・(^^)。

高校生のころ、私が夢中になって読んでいたのは断然、北杜夫。私のまわりには遠藤周作ファン(狐狸庵ファンは佐藤愛子ファンでもあった)もいたし、筒井康隆ファンもいたけれど(「筒井康隆も面白いって!」と友人が貸してくれたのが「農協月に行く」で、当時の私にはあまりにもどぎつくて、以来筒井康隆は読めず)、私はやっぱり北杜夫センセイが好きでありました。

「輝ける碧き空の下で」くらいまでの本は、ほぼ全て読んでます。夢中になって読んでいました。何でかわからんが。
その中で私が好きなのは「楡家の人びと」と「どくとるマンボウ青春記」であります。

「どくとるマンボウ青春記」は旧制松本高校から東北大医学部に進学し文学の道を志すまでの自伝エッセイで、高校生の私は、旧制高校生の生活ぶりに憧れのような気持ちを持ちながら読んでいました。今から思うと「憧れてどーすんだ」と思いますが、当時は文中の宗吉青年とほぼ同年代ということがあって、宗吉青年やその仲間達の心情に共感できるところが、たくさんあったのでしょう。

で、GWに松本に行った時に、旧制松高跡にある、記念館に行ってきました。
いやー、北杜夫ファンで「青春記」に思い入れのある人は、ぜひとも行くべき所だと思います。「あー、望月先生だっ!」と当然会った事もない老先生に親しみをもてる人はぜひぜひ。

それをきっかけに「青春記」を数年・・・いや、十数年ぶりに読み返しました。面白いです。面白すぎ。
「青春記」に登場する若者たちの母親くらいの年齢になって読み返すと、登場人物たちの青春の彷徨が、客観的に見える、見てしまう自分自身が面白いです。
高校に入学してみると、上級生たちが自分たちよりもはるかに大人に見えて、彼らの会話の内容、読んでいる本、何もかもが知らないことに驚きと焦りを感じる・・・っていうのがすごくよくわかる。で、若いときに、そういう環境に放り込まれるというのはとても大切なことではなかろーかと、今の私は思うのであります。
大人になってからもそうだけれど、自分が知らない事に出会うっていうのは、いつも刺激的。その第一歩を10代後半に踏みだし、猛烈な勢いでありとあらゆるものを(そのほとんどは無駄なことであろうけれど)吸収し(吸収できるんだな)、吐き出していくっていうのは、人間の成長に必要なことではなかろーか。そこから迷いも始まるわけですが。

それはそうと「青春記」を読み直してびっくりしたのは、松高時代の話しは全体の半分なんですね。一冊まるごと松高の話しだと思っていました。私の記憶の中では松高の話しが、ものすごく膨張していたみたい。
それに私が読んでいたのは中公文庫でしたが、今は新潮文庫になっていました。

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