« 春のうららの… | トップページ | 「のぞき」と言っても・・・ »

2009/04/05

第13回特撰落語会@深川江戸資料館小劇場

4日。久しぶりの落語!
先日会った友人には「毎日聴いてるような気がする」と言われてしまいましたが、ナマの高座は半月ぶり(が久しぶりなのかどうかは別として)、市馬師匠の高座は約一ヶ月ぶりであります。ストレスたまって暴れる寸前(笑)。
やっぱり間近で聴く落語はいいですなー。

 (開口一番)歌る美 『たらちね』
  市楽 『長屋の花見』
  鯉昇 『千早ふる』
 (仲入り)
  市馬 『あくび指南』
  さん喬 『井戸の茶碗』

歌る美さんは、ハキハキした口調が魅力。女性の前座さんはショートカットで寝ぐせがついてるのが決まりです(^^)。
市楽さんは久しぶりであります。今回の落語会には「本格・本格・本格・・・」と副題がついていて、自分はその「・・・」です、と(^^)。以前のようにただ押しまくるだけはなく、お話しに緩急があって、がんばってるんだろーなぁと思いつつ聴いていました。

今回の会で一番印象に残ったのが鯉昇師匠の『千早ふる』。これがただの『千早ふる』ではないのだ。竜田川がモンゴル出身の外国人力士で、モンゴルに帰って豆腐屋になって傾いた実家のパオを建て直すという、真打ちがやれば、『千早ふる』もこうなるのであります(笑)。
鯉昇師匠は芸術協会なので、聴く機会が少なく、こういう落語会で聴けるのが楽しみ。独特の雰囲気を持った噺家さんで、あの雰囲気は言葉にするのは難しいです。北海道の海の中で波に揺れてるワカメみたいな人・・・ってわからんか。身を入れてやってるのかどうなのか、よくわかんないんだけど、気が付けば熱演で、こっちも鯉昇師匠の世界にいつの間にか引き込まれちゃう。以前聴いた『時そば』もケッサクだったなー。
マクラも愉快で、どこまでが本気なのかわからないところがいい心地。

市馬師匠は「この後にでる兄弟子、さん喬がたっぷりやりますから」と、いつになく長いマクラで、落語協会と芸協の違いなど。鯉昇師匠との二人会の時にも同じような事を話していたけれど、市馬師匠は鯉昇師匠が好きなんですねー。

「『本格』っていうのは、パオとかモンゴルなんて言いません(笑)」「鯉昇師匠のような人は、落語協会ではなかなか育たない。アチラは、あぁいう眼を摘まずに、ほったらかし・・・いや延ばすんですな」「なんで協会が二つあるんだ、一緒に(寄席に)出ないんだと思われるお客さまもいらっしゃるでしょうし、あたしも入門する前はそう思っていましたが、協会が分かれているからこそ、いいところもあるんです」なぞなぞ。

市馬師匠が川柳師匠のことを話すときにも感じるのだけれど、市馬師匠は、「ユルい落語」っていうのを目指しているんじゃなかろーかと、ふと思う事があります。「ユルい」っていうには悪い意味ではなくて、ほどよく力が抜けていて、お客さんに負担を与えず、でも中身はがっつり、お客さんに満足して帰ってもらえるよーな、そういう落語。
『あくび指南』は、師匠の勉強会以来2度目。ぽわーんとした雰囲気で、ぼけーっと聴ける市馬師匠の『あくび指南』は、わたくし、好きなのでありますよ。眠くなってくる(^^)。

さん喬師匠の『井戸の茶碗』は、これまたさん喬師匠ならではの噺になっていました。ストーリーは他の人と変わらないのですが、登場人物それぞれの描き方にメリハリがあるので、一人一人が独立しているのです。特に細川藩藩士・高木佐久左衛門が実に気持ちのいい人で、この人なら手にした五十両を受け取らないですよ。登場人物が独立しているから、いい人ばっかりが出てくるこの噺が、単なるいい噺では終わっていません。何か心に訴えるものが残るのです。

気持ちよく会場を後になしました。
やっぱ週に一度くらいの割合で好きな落語を聴かないと精神衛生上悪いですな。

|

« 春のうららの… | トップページ | 「のぞき」と言っても・・・ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 春のうららの… | トップページ | 「のぞき」と言っても・・・ »