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2008/12/28

三人集@よみうりホール(下)

(つづき)

で、市馬師匠であります。
昼の部は『三十石』。この噺はむかーしTVで米朝師匠で聴きました。伏見から大坂まで、三十石舟に乗り合わせた人たちのあれこれ(どたばた)を面白おかしく演じていきます。上方落語らしい、ぼんやりした雰囲気があって私は大好きな噺です。それを東京の噺家さんである市馬師匠がどう演じるのか興味津々でした。
主人公は江戸からの二人組の旅人。でもまわりの登場人物はみんな京都、大坂の人。師匠の京都弁や大坂弁がが聴けるとは!。
めちゃくちゃな名前を言うふざけた感じのお客に、それを「しゃぁないな」といなす船宿の番頭。どんな「お女中」がやってくるのだろうと妄想いっぱいの旅人、枯れきった「元」女中のおばぁさん。船頭さんの舟歌は鳴り物入りでもちろんたっぷり。お女郎が船頭さんに頼み事をするのは中書島のあたりか、それから淀に向かってゆったりと・・・と、これもお芝居ですなー。
櫓の軋む音が聞こえてくるような、江戸の旅人のせっかちさもありますが、全体にぼやぼやした空気があって、とてもよかった。できればこのまま大坂まで連れて行ってもらいたいよ。

夜の部は『掛け取り2008』。案内には「万歳でもなく美智也でもなく」とあるので、何をするのだ?と、こちらも興味津々。この間の独演会で浪曲したからなー。「掛け取り浪花節」じゃないの? いや、「掛け取り英雄」かも・・・と夫と話しておりました。
噺は「狂歌→お相撲→喧嘩→お芝居」と続きます。お芝居がよかった。三味線と太鼓とばっちり合って、型も決まって見ていて気持ちいい。お相撲の時の相撲甚句もすばらしかったです。
で、お芝居まで終わって「どうなるの?」と客席が固唾を呑んで見守っていると、やってきたのは「松岡の旦那」。わはは。いったん引っ込んだ市馬師匠は木賊刈の出囃子にのって再登場。猫背といい、高座に座った姿勢といい、いやはや。談志ファンの夫は大喜びです。
松岡の旦那は、25日の独演会でやった『黄金餅』(市馬師匠が談志師匠に稽古をつけてもらった噺)の上納金を集金にきたのであります(笑)。今年亡くなった歌謡関係者(?)も皆さまも出てきて、松岡の旦那のリクエストに応えて結局最後は歌うのであります。フランク永井はもちろん「有楽町で逢いましょう」です。これ、有楽町そごうのキャンペーンソングですからね(会場のよみうりホールは、その建物の上にあります)。
収拾がついたのかつかなかったのか、よくわからんうちに『掛け取り2008(掛け取り談志)』は終わりました。

三三師匠は暗めの噺をたっぷりとやるし、談春師匠は古典をがっつりやるし、ここで市馬師匠が重い噺をやったら私は夜の部の後半はぶっ倒れていたかもしれません。客席の空気をホッとなごませて終わる市馬師匠はさすが・・・と感心したことでありました。

三者三様、雰囲気地の違いがよく出ていたし、初めて聴いた噺もいっぱいあったし、市馬師匠は最後は結局歌ってたし、大満足の聴き納めでした。

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