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2008/07/10

三隅研次

久しぶりに映画のはなし。

仕事帰りに閉館間際の図書館へ駆け込み、借りていた本を返して、そのまま帰るのはしゃくなので、ザザッと小説の棚を見ていたら、『剣―三隅研次の妖艶なる映像美』なる本が目に付いた。おー。これこそ以前から一度読みたいと思っていた本ではないですかー。大映の映画監督、三隅研次(1921年-1975年)の評伝であります。

三隅研次は大映の社員監督で、会社に言われるまま1950年代中頃から70年代にかけて撮った映画は70本ほど。私が見たことのあるのは、その中の24,5本ってところです。特に好きな映画が集中しているのは、1960年の『大菩薩峠』から1967年の『座頭市血煙街道』あたりまで。

大菩薩峠、座頭市物語、斬る、新撰組始末記、女系家族、眠狂四郎勝負、眠狂四郎炎情剣、眠狂四郎無頼剣、剣鬼、古都憂愁姉いもうと なみだ川、座頭市血煙街道・・・

三隅研次の映画の魅力はシャープでクールってこと。シネスコの画面をめいいっぱい使った大胆な構図、無駄を省いたカットの連続がかもしだす詩情、妖しさただよう独特の美意識。それにぴったりはまるのが市川雷蔵で、「大菩薩峠」「斬る」「眠狂四郎無頼剣」の雷蔵なんて、あーた、この世のものとは思えないですよ。本当に美しい(としかいいようがない)。映画館の大画面で見たときは、ズルリと椅子からずり落ちたもの。

他にも「座頭市血煙街道」の勝新と近衛十四郎の立ち回りのすさまじさ(近衛十四郎うますぎ)、「なみだ川」のあふれる詩情。はぁ・・・。

日本映画は、クロサワやオズヤスだけではないのだ。プログラムピクチャーと少々バカにしたように言われることがありますが、三隅研次のような監督が日本映画を支えてきたのでありますよ。

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コメント

はい、ひと言、
「そーだ、そーだ!」です。(^^)

投稿: みうめ | 2008/07/12 18:11

今夜はスカパーで『大菩薩峠』を放送したので、久しぶりに見ましたが、いい映画だわー。雷蔵さんの妖しい美しさといったら・・・。

投稿: あやこ | 2008/07/14 00:03

8月2日〜8月8日まで「上野スタームービー」という映画館で「座頭市物語」「座頭市と用心棒」が二本立てで上映されるそうです。監督は前者がいわずもがな三隅研次、後者が岡本喜八。久しぶりに名画座に行ってみようかと思っています。

投稿: 梅薫庵 | 2008/07/21 08:08

数多く撮られた座頭市ですが、私はやっぱ最初の「座頭市物語」がベスト。ヤクザのめちゃくちゃぶりもよく出ているし、平手造酒役の天知茂もいいんだー。
楽しんできてください(^^)。

投稿: あやこ | 2008/07/21 18:34

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