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2008/06/29

ゴロゴロしながら映画を見た。

この一週間も気が付けば落語漬けで、間に飲み会があったりと、バタバタと過ごしてしまいました。昨日はよく寝た。朝寝して昼寝した。人間、ここまで寝られるもんかーと我ながら感心しました。
ゴロゴロしながら夕方にスカパーで『いとはん物語』を見ました。1957年・大映。監督は伊藤大輔。

大正時代、船場のお店の総領娘(京マチ子)は心根はやさしくいい娘なんだけれど、「おたふく」とはやされるほどのご面相。結婚相手も決まりません。二人の妹たちはかわいいのに。彼女が番頭(鶴田浩二)に心を寄せていることを知った母親は、彼を婿養子にしようとしますが、番頭は女中と相思相愛の仲だったのです・・・

今なら同じ話しでも、こういう演出はしない(できない)だろうなぁと思いながら見ていました。醜女でも心がきれいなら、それをわかってくれる人が現れるなんていう結末にもっていくんじゃないかしらん。でもこの映画にはそんな事はなにもない。どんなに望んでも手の届かないものがあると突っ放した演出です。それでも見ていてイヤな気持ちにならないのは、登場人物それぞれに、思いやりの気持ちがあるからだろうね。母親、妹、番頭、女中、それぞれが総領娘の気持ちを思いやり、総領娘はその気持ちをまた思いやる。

京マチ子演じる総領娘のように、自分のおかれた状況をただ受け入れるだけの人生というのは、とても古くさくて現代だと反発をうけるものかもしれないけれど、それも一つの生き方なのかもと思うのです。殺伐とした事件を耳にする昨今。もうちょっと自分自身を許せる「ゆとり」のようなもの、現状を受け入れちゃう部分があれば、ナイフやハンマーなぞを持って人に襲いかかるほど思い詰める事もなかったんじゃないかしらん。
この映画にしても、「なんでこんな顔に生んだ!」と長女が母親をなじり、暴れて、思いを寄せた人には裏切られ、果ては犯罪に・・・って演出もアリだもんなー。

京マチ子が、おたふくメイクでがんばってます。女は化けるなぁと妙なところに感心しました。

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