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2007/10/13

社会人のための歌舞伎入門『俊寛』

20071013_
今月から3ヶ月連続で始まった国立劇場での歌舞伎公演。今月は幸四郎の『俊寛』、染五郎の『うぐいす塚』です。普段は真っ昼間の公演ですが、2日間だけ午後7時からの公演があります。それが「社会人のための歌舞伎入門」なのだ。簡単な解説つきで、一等席で5千円とお値段も手頃。今回は『俊寛 鬼界ヶ島の場』。同僚T嬢と、さっさと仕事をすませて、いそいそと出かけました。
『俊寛』は大昔に文楽で見た記憶あり。今の国立劇場ができる前、朝日座だったなー。でも歌舞伎で見るのは初めてです。

鬼界ヶ島に流された俊寛。3年間の流人生活で身も心もボロボロです。流人仲間の少将成経が、島娘の千鳥と夫婦になったという喜びの中、ついに赦免の知らせを受けます。ところが、千鳥は乗船を許されません。そこで俊寛は・・・

幸四郎がよかった。こんなにいいとは思わなかった。
みじめな流人生活で心身共にぼろぼろのようす。最初の赦免状には自分の名前がなく「ない、ない!」と恥も外聞もなく半狂乱になるようす。次に自分も赦免になることを知り喜びにひたるも、愛しの妻は都で自害した事を知り落胆する中、今度は千鳥が同道できないとわかり、自分が身代わりとなり島に残ることになる場面。どこもかしこも見どころだらけですが、お芝居の底辺に常にあるのは俊寛の人間らしさ、欲も迷いも喜びも悲しみも、全部ひっくるめた俊寛の人間らしさ。それが壮絶ともいえる姿になって、ラストシーンの心に迫る場面に凝縮されます。
この『俊寛』の型は初代の吉右衛門の型だそうで、それを孫の幸四郎が演じるっていうのも見どころ。そうなると、当代吉右衛門の『俊寛』も見てみたい。
芝雀の千鳥もとーってもよかったです。

舞台は何の変哲のない浜辺なのに、ぐーんと奥行きと広がりがあって不思議。役者の力なんでしょうね。あんまりいいので、17日の公演もとっちゃいました(笑)。

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