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2007/08/31

今月(TVで)みた映画

毎日おうちに帰ったらヘトヘトで、夜も遅くなってから2時間近くもTVの前に座っている事もできず、今月はあまり(TVで)映画を見なかったなーと思っていたけど、なんだかんだと結構見てました。

今月はスカパーの邦画系チャンネル合同で監督の中川信夫の特集があったので、いっぱい見てしまいました。
宇津井健がお相撲さん役の『雷電』『続雷電』。最初は違和感あったけど見ているうちになんとなく様になってくるから不思議。クレーンを駆使したカメラワークなど工夫もいっぱいで結構面白かった。
『東海道四谷怪談』の移動撮影を駆使してワンカットで撮っているオープニングシーンも印象的でした。伊右衛門役・天知茂のギスギス感がすてき。
『粘土のお面より かあちゃん』は傑作。貧乏話でテーマには社会性もあるのに、妙にカラッとしているのは、伊藤雄之助、望月優子の力でしょーか。この映画も長回しのシーンが多く、その緊張感が甘さを抑えているように思えます。ラスト近く、宇津井健がとぼけたお巡りさん役で出てました。

意外とよかったのが『古都憂愁 姉いもうと』。同じく藤村志保主演の『なみだ川』共々、三隅研次の代表作かと。雷蔵主演でも本当にいい映画を撮ってるし、わたし、この監督大好きです。もっと評価されてもいいと思う。
溝口健二『噂の女』は初めて見ました。田中絹代は結構いい歳だと思うけれど、本当にかわいらしくて、いい女。

『化粧雪』もよかった。傾きかけてる寄席を必死で守る山田五十鈴のけなげさがもう・・・。その妹にお金をせびりにくる長男、山田五十鈴との縁談を断ってくる若旦那・・・とダメダメ男がいっぱい出てくるなぁ・・・と思っていたら、成瀬巳喜男の原作でした。今でも使えそうなお話しだけど、この「がっちり」した感じは出ないんじゃないかなー。

久しぶりに『麦秋』を見ました。トウのたった長女(原節子)の結婚話が軸の家族のお話で、どうって事ない話なんだけど、見るたびに深みが増すというか、今回はえらく感動してしまった。外ばかりに目がいく若いときよりは、自分の足下を見つめるような年齢になって初めてこの映画の良さと怖さがわかるように思います。

『桃太郎・海の神兵』は戦時中、海軍省により作られたアニメーション。見る人によって受け止め方はいろいろあるだろうなぁ。それほどある意味恐ろしく、いまだに「生きて」いる映画だと思います。私はよくぞ戦時中にこれだけの映画を作ったと、その完成度に驚いてしまいますが。

『人情紙風船』。山中貞雄は天才です。才能のかたまり。生きていれば、どれほどのいい映画を撮ったことか。河原崎長十郎が絶望と恨みがない交ぜになった表情で雨にうたれながら佇むシーンは、映画史上に残る名場面。

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