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2007/08/25

第13回稚魚の会・歌舞伎会合同公演『寺子屋』

・・・というわけで、昨日、国立劇場小ホールで見てきたのは「第13回稚魚の会・歌舞伎会合同公演」、演目は『菅原伝授手習鑑 寺子屋の場』『乗合船恵方万歳』でした。
「稚魚の会」「歌舞伎会」という歌舞伎の脇役さんたちの会の合同公演で、普段は絶対(たぶん)演じることのない大役を演じることで、自分たちの今後の勉強にしていこうというもの。時々読んでいる中村梅之さんのブログ(ここ)で紹介されていて興味があったのでした。でも、脇役さんたちの舞台といえばなんとなーく面白くないような気がしていたのです。失礼ながら。ところがっ。これがよかったのですよ。『寺子屋』なんて泣いちゃいましたもんね。

『寺子屋』は、これまた歌舞伎の本を読んでいると絶対でてくるおはなし。
菅原道真(お芝居の中では菅丞相・かんしょうじょう)の子・菅秀才(かんしゅうさい)をかくまっている事がばれてしまった源蔵夫婦は、菅秀才の首を差し出すように言われます。悩んだ源蔵は、自分がやっている寺子屋の子供の中で、今日、入門したばかりの小太郎の首を菅秀才の首だと偽って差し出します。検分役の松王丸は、確かに菅秀才の首に間違いないと言い切ります。しかし・・・・実はその子、小太郎は、松王丸の一子であったのです。今は敵方にいるけれど、菅丞相の恩に報いるためと松王丸は我が子を身代わりにすべくわざと源蔵に討たせたのです。

中村吉右衛門が監修、指導したというこの舞台。お手本通りというか、とても丁寧な舞台でした。出演者の熱意と一生懸命さが伝わってきます。主な出演者は松王丸、その妻千代、源蔵と妻の戸浪。この4人がとてもよくて、私は特に源蔵役の中村吉六さんが印象に残りました。首実検がすんで敵方が帰ってしまったあと、ヘナヘナになってしまうところなんて見ているこちらの腰が抜けてしまうようでした。追いつめられた状況がよくわかりました。何も好き好んで子供を斬るわけじゃない(『せまじきものは宮仕え』というのはこの舞台のセリフというのを初めて知りました)。
市川竜之助さんの松王丸も「我が子は無事に(というのも変ですが)斬られたのか」という心持ちが表れていたし、後半に源蔵夫婦に真相を告白するところなんて、本当に泣けました。
この二人をフォローするような千代、戸浪もよかった。

この会、毎年やっているようなんですが、お値段も手頃だし(一般3千円)、力のこもった舞台を見られるというわけで、来年も行こうと思っているわたし。

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