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2007/03/18

3月の歌舞伎座

・・・は通し狂言『義経千本桜』です。劇評がいいので、仕事が一段落したのを機に行ってきました・・・というか、たぶん大丈夫と思っていた16日が意外や忙しくなってしまい、かといって「歌舞伎座に行くから早退する」とは言えなくて、むにゃむにゃ言いながら急ぎの仕事だけ片づけて会社を出てきてしまいました(笑)。月曜日がコワイ。

今回は同じ一等席でも二階席の一番前を指定しました。どういう感じなのか一度見てみたかったので。一階の妙な場所よりは見やすくていいのかも。花道は途中からしか見えませんが、舞台は隅々まで見渡せるし。でも迫力は一階席ですかねー。
歌舞伎座は数千円の差でも一等で見た方がいいんだなーと思います。見慣れた方はともかくビギナーはいい席で見て歌舞伎のよさを実感しないと。

夜の部の演目は『木の実』『小金吾討死』『すし屋』『川連法眼館』『奥庭』でした。義経千本桜といっても、義経が主役ってわけではなく、義経の逃避行にかかわる人たちのサイドストーリーを集めたものって感じです。

『木の実』から『すし屋』が一つのおはなしで、ならず者の「いがみの権太(仁左衛門)」が、勘当された実家のすし屋に三位中将維盛がかくまわれているのを知って、自分の妻子を維盛の妻子として、追っ手の梶原平三景時に差し出すというのが大まかな筋ですが、その前後に様々なエピソードが散りばめられていて、最後にぐっと一つにまとまるってところがよかったです。
仁左衛門の権太は上方風の演じ方だそう。調子がよくて嫌なヤツではあるんだけれど、どこかに愛嬌があって憎めない、最後は父親に斬られてしまうのですが、そこがもう泣かせるのです。根っからの悪人ではない権太。よかったなー。『小金吾討死』での、縄を使った捕り物場面も面白かったです。よくこんがらがらないもんだ。絵画的な美しさを感じました。

『川連法眼館』は、静御前をかくまった佐藤忠信が実は狐で、それはなぜかというと、静御前が持っている鼓が狐の両親の皮を張ったもので、親恋しさに、いつもその鼓の近くにいたいがために忠信の化けていた・・・というおはなし。狐を菊五郎が演じます。
忠信狐が観念して事情をうち明ける場面が見どころ。今回は五世菊五郎が完成させた音羽屋型の演出だそう。早変わりなどケレン味がある中に狐の悲しさ、切なさが胸をうって、ジーンときました。

歌舞伎というのは、タイミングの演技なんだなーと思いました。息のつぎかたというのか。それと姿の美しさ。こんなの見始めたらお金と時間がいくらあっても足りないぞー。(といいつつ、次は何を見に行こうかと考えているわたし)

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