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2007/01/18

『複眼の映像』@橋本忍

20070117_
なんかもー。毎日忙しくて、おうちに帰ったらへろへろ。眼がしょぼしょぼするのはパソコンの見過ぎか(泣)。髪の毛がボサボサで気持ちが悪い。早く美容院に行ってすっきりしたい。ブツブツ。

図書館で橋本忍の『複眼の映像』を借りてきました。
伊丹万作の弟子とはいえ脚本家としては素人だった橋本忍は、黒沢明との共同執筆を経てプロの脚本家として一本立ちしていきます。その橋本忍が見た黒沢明を通じて、映画における脚本とは何か?ということを書いた本。面白かった。一気に読んじゃいました。
体の芯から絞り出すようにシナリオを作り上げていく過程は、実際に経験した人でないと書けない事で、特に『七人の侍』が誕生するところは、わくわくしながら読みました。そして後年の黒沢映画のつまらなさについてもきちんとふれていて、私は黒沢明は出来不出来の差がはっきりしているとずーっと思っていたので、この部分を読んでその謎の答えを一つ出してもらえたように思えました。

私が映画を見るようになった時、黒沢明はもう巨匠というか、誰も文句を言えない神様みたいな存在で、それが私にはよくわかりませんでした。だって黒沢明の昔の映画なんて見る機会がないし(レンタルビデオなんてまだありません)、鳴り物入りで封切られた『影武者』や『乱』なんて辛気くさいだけの映画のようで、見る気にもなれなかった(いまだに見てない)。私の中で黒沢明の映画は何となく避けるところがあって(外国人の映画監督がやたらとほめるのも気にくわない)、『七人の侍』をきちんと見たの、最近です。分別のついた大人になってから見てよかったです。

映画の事をきちんと語れる映画人っていう人が、だんだんいなくなっていくような。
先日亡くなられた美術監督・内藤昭さんの本『映画美術の情念』がアマゾンから届いたので、さっそく読み始めました。これがまた面白いんだわ。
おかげで昨日は夜中から『大菩薩峠』を見て、今夜は『斬る』を見ました。あー、寝不足。2本とも『映画美術の情念』で詳しく述べられているのです。
『斬る』は久しぶりに見たけど、すっごくシンプルでいい映画です。感心した。雷蔵の代表作といわれるの、わかります。三隅研次の代表作でもありますね。

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コメント

シナリオ界きってのテクニシャン作家と言われた橋本氏。
黒沢映画、そして小林正樹監督の『切腹』などは間然とするところのない傑作ですね。
そして、山田洋次が橋本氏と共同執筆した『砂の器』に関して書いているところでは、「原作で書かれていない親子の巡礼の空白期間」への着目がシナリオの立ち上げに繋がったのだとか。
ソフト化されていないかと思いますが、伊藤雄之助主演『いろはにほへと』も優れた橋本オリジナル脚本です。

ところが、それだけの大物である橋本氏でも、任侠映画に挑んだ『現代任侠史』などという目算の狂った作品があり、さらには、自身監督まで勤めながら、日本映画史上に希なトンデモ作品と言われる『幻の湖』などを作っているのは、あまりにも落差が大きく、これはこれで感心させられてしまいます。

投稿: Ryo | 2007/01/21 00:45

私が初めて橋本忍の名前を意識したのは「張込み」でした。黒沢明とコンビを組んでいたのを知ったのはかなり後になってから。
気に入った映画のスタッフをチェックすると、脚本が橋本忍だったというのが何度かあって、映画のよしあしは脚本によるのだなーと気が付いた次第。
進行していく現実の話に、過去の出来事をうまく重ねていくスタイルなどは(それがドラマに緊張感を与えるのだ)、出来そうで出来ない事だと思います。

んで、橋本忍というと、名作の数々とともに「なんで?」というようなトンデモ映画の事も出てきますよねー。誰もそれを封印してしまわないところが(笑)私は好きです。

投稿: あやこ | 2007/01/21 10:57

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