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2006/05/31

『影を踏まれた女』@岡本綺堂

20060531_
最近の光文社文庫はおもしろい。ちょっと前までは、ちくま文庫の新刊本チェックが楽しかったのですが、最近は何だか小難しくなっちゃって、今の私は光文社文庫と中公文庫の新刊本がお気に入り。
この本も新刊本の棚で見つけて即買いました。以前から岡本綺堂は読んでみたかったし。で、これが大当たり。一気に読んでしまいました。

怪談話の聞き書きって体裁の短編が15。そのどれもが静かな何ともいえない雰囲気に満ちていています。「まぁ、こういう不思議な話があったんです」っていうそれだけ。「たたり」とか「のろい」とか、そういう安っぽいものとは違う次元のおはなしなのだ。

私が好きなのは笛塚という、美しい音色を奏でる笛に魅せられてしまった若侍のおはなし。映画になりそー。雷蔵主演で、彼が笛を奪う事になる乞食の男は佐藤慶がいいなぁ。もちろんモノクロ、シネスコで。

端正な文章も気持ちがいい。まるで戯曲を読んでいるような、一つ一つの情景が目の前に浮かんでくるのです。こういう短い中に言いたいことをスウッと収めてしまえる文章を書けるようになりたいなーと思います。
勢いにまかせて、河出文庫の『江戸のことば』『江戸っ子の身の上』を買ってしまいました。来月には光文社文庫でまた本がでるらしく、今から楽しみであります。もちろん買うんだもんね。

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