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2006/04/24

幕末残酷物語@加藤泰

昨日は渋谷の『シネマヴェーラ』へ。「激情とロマン 加藤泰 映画華」の中の2本『真田風雲録』『幕末残酷物語』を見に行く。『真田風雲録』が目的で、『幕末残酷物語』はおまけだったんだけれど、おまけの『幕末残酷物語』がよかった!とくかく濃くて暑苦しい映画。

1964年、東映。主演は大川橋蔵。舞台は新撰組。その屯所内で全てが進行していく。
主人公は新撰組隊士となった江波三郎(大川橋蔵)。最初はへっぴり腰で、血を見ては吐くような青年だったのに、粛正された隊士の介錯をしたことをきっかけに冷静な新撰組隊士となっていく・・・。

橋蔵がいいんだわ。素朴で純情な青年が、やがて自らすすんで隊士の首を斬るようになっていく、その過程の目のすわり方がすごい。今まで若さま侍と銭形平次しか知らなかったので、こんな役者だとは思っちゃいませんでした。
共演の俳優がまた濃くて、西村晃(土方歳三)、中村竹弥(近藤勇)、他に内田良平、河原崎長一郎、大友柳太朗に木村功・・・なんつー面々が狭い舞台にひしめていている。とにかく人が多い。暑苦しい。おまけに、季節はただでも暑苦しい京都の夏。暑苦しいところに、鬼気迫る演技と血がいっぱいで、あぁ、息苦しい。
加藤泰独特の、長回しも暑苦しい。それも結構テンパった状態をながーいワンカットで撮るので緊張感がすごい。
江波と恋仲になる屯女の女中「さと」役の藤純子もよかったなー。江波はじめ新撰組隊士が異常なので、観客はいつの間にか「さと」に気持ちをよせてしまう。ホッとできる存在が彼女だけなんだもん。そして最後には私たちも「さと」と同じように裏切られてしまう。
江波と「さと」の感情が盛り上がるシーンもいいんだわー。気持ちがどんどん溢れていって、コップから水があふれるように、どんどんこぼれていって、でも・・・。なんつー場面が、加藤泰は本当にうまい。泣ける。この監督、しつこい人なんだろうなーって思いました。

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