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2006/03/21

眠狂四郎人肌蜘蛛@市川雷蔵

20060321_
眠狂四郎シリーズ11作目。ますます凄みを増す雷蔵の狂四郎。今回もスゴイことになってます。狂四郎映画としては「魔性の肌」と並ぶ傑作。つっこみどころ満載。
何しろ共演が、緑魔子、川津祐介、渡辺文雄、寺田農なんである。もうクセのある人だらけ。一番普通なのが、狂四郎を演じる雷蔵のような気がする(笑)。

今回対するは、将軍の妾腹の双子、紫姫(緑魔子)と土門家武(川津祐介)。あまりの奇行ぶりに、今は山中に幽閉されているこの二人がイカれていて、兄・家武は毒薬作りに没頭し、愛する妹、紫の夫を二度とも毒殺。紫は欲望を満たすため地元の村の男を連れてきては慰み者にして殺してしまう。そこへ乗り込む狂四郎。この狂四郎が、今まで以上に虚無的になっていて、とにかく扱いにくい事このうえなし。扱いにくい人間が、異常な兄妹に対するわけだから、もうどうしようもない展開になっていくわけです。

雷蔵はお腹の底から響くような声を出す。セリフは棒読みに近いんだけど、それがまぁ、何ともいえず艶っぽい。鳥肌が立つようなキザなセリフも、雷蔵が言うと馴染むんだよなぁ。
例えば。初めて狂四郎と対座した紫は、帯を解き、着物の前をはだけて見せる。そこで狂四郎は表情ひとつ変えず「そんな眺めには慣れている。他に趣向はないのか」とのたまうのだ。なかなか言えないぞー。夫は「慣れていると言ってみたい」とつぶやきました(笑)。
かと思えば、自分が斬った死体が累々と横たわり、十字架にかけられ息絶えた女の前で紫を抱く狂四郎。その時に狂四郎は淡々とこうつぶやく。「夜鷹を抱くほどのよろこびもあるまいが、死神の体を賞味しよう。外では烏が死肉を食らい、十字架にかけられた死人の前で死神を抱く。お前と俺と二人で招いた宴だ。狂い叫ぶが良かろう」・・・具合が悪くなりそうじゃ。

こんな調子で、雷蔵は恐ろしくクールだし、川津祐介のプッツンぶりは見事だし、緑魔子は、かわいいというのかなんというのか魅力的だし(今までみた狂四郎シリーズの中では一番の相手役)、渡辺文雄は腹黒そうだと思っていたらやっぱり腹黒だったし、見どころいっぱい。狂四郎の殺陣もすっきりとキレイで気持ちいいです。それに回を増すごとに、雷蔵の狂四郎は救いようがなくなってきて・・・見ていて泣けてくるくらいかっこよすぎ。

写真は関係ないけど、会社で咲いてるアマリリス。殺風景なので貼り付けてみました。

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