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2005/05/22

騙されて、また騙されて、盤嶽よ、何処へ行く。

CSの「日本映画専門チャンネル」で放送中だった『盤嶽の一生』も今日の放送でひとまずおしまい。
2002年にフジテレビで放送された番組だそうだけれど、こんな番組、これっぽっちも知らなかった。すんごーく面白かったです。
嘘がきらいで、嘘がまかり通る世の中が許せない浪人の盤嶽が、名刀・日置光平(へきみつひら)を携え、旅する中で騙されまくるというお話し。騙されるだけなら普通のお話しだけれど、この盤嶽、めちゃくちゃ強いところがミソ。で、本人はそれを何とも思わず、行くあてもなく旅を続けていくのだ。
全10話を通じて登場するのは阿地川盤嶽(あじかわばんがく)役の役所広司だけ。ゲストが豪華で、ほんのちょい役に江戸屋猫八、上岡龍太郎、芦屋小雁なんて人が出てて、『ん?』と思わず目を向けて、印象に残ってしまうのがさすがの芸達者。その他にも宇崎竜童、桃井かおり、南野陽子に中村梅之助・・・なんて、ゲストとのやりとりも楽しい。
第一、二話の監督は市川崑で、画面の隅の影の中にいつも何かが潜んでいそうな雰囲気がいいなぁ。

この番組には小賢しい人がいっぱい出てきて、盤嶽は騙されるたびにいつも顔を真っ赤にして頬を膨らませて怒っているけれど、本当に悪い奴は一人も出てこない。そこがいい。
本当の本当の悪人、性根の根っこまで腐っているような人はドラマにも何にもならないよねぇ。
この『盤嶽の一生』は白井喬二の原作を山中貞雄監督がシナリオにしたのが元になっているとか。それだけでも時代劇の雰囲気むんむんだわね。
それと、ほとんどロケなんですが、「今どきよく見つけてきたなぁ」と感心するような所ばかりで(苦労もいろいろあったと思うけれど)、砂利道に茅葺き屋根の民家だとか、ススキの原とか、こちらも一緒に旅をしている気分になれました。
現代的なセリフも多いけれど(「権利」なんて言葉、江戸時代にあるわけないやん)、それもまたよし。こーんな現代風時代劇もあっていいと思うですよ。

『騙されて また騙されて 盤嶽よ 何処へ行く』というのは番組の最後にいつも出てくる言葉。

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